【調査】地震のときの猫の行動 飼い主が心がけたいことを獣医師に聞いた

地震が起きたとき、愛猫の様子がいつもと違った。今回は、こうした経験をもつ飼い主さんたちから寄せられた体験談をご紹介。地震時に異変を見せる猫の心理や、命を守るための備えについてねこのきもち獣医師相談室の原駿太朗先生に伺いました。

地震の際に、愛猫に異変が見られたことがありますか?

引用元:「猫の飼い主あるある」に関するアンケート(ねこのきもちWEB MAGAZINE)

ねこのきもちWEB MAGAZINEでは、猫の飼い主さんたちに対して、「地震の際、猫になにか異変が見られたことがありますか?」というアンケートを行いました。

調査の結果、全回答者の55%にあたる34名の飼い主さんから、「ある」という回答が寄せられました。

地震だ!そのとき愛猫は

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

次に、上記の質問で「ある」と回答された方を対象に、「地震がきたときの猫の行動についてや、そのときの飼い主さんの対応について教えてください」という質問を行いました。

寄せられたエピソードの中から、4つご紹介します。

・「そわそわして周りを見渡している」
・「慌てて駆け寄ってきて、なにか訴えたそうにする」
・「阪神・淡路大震災のときは、縁の下に入ってしばらく怖がって出てこなくなった」
・「初めて大きな地震を体験したときは、たまたま抱っこしているときでした。すごい勢いで逃げようとしたのを押さえながら、ハードキャリーに押し込み安全確保しました」

猫の異変の理由と対策

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

地震が起きたときに、普段とは違う行動をとる猫たち。猫の異変の理由や愛猫を守る対策などについて、獣医師の原駿太朗先生に伺いました。

地震の際の異変 猫の心境は?

――地震の際に、愛猫にいつもと違う行動が見られることがあるようです。このときの猫たちは、どのような心境なのでしょうか?

原先生:
「そのときの猫の心境としては、不安・緊張・恐怖といった言葉がイメージできるかと思います。
猫は環境の変化に敏感ですが、地震の際は周囲全ての環境に異常が起こっている状況です。加えて周りにいる人なども慌てていたりしますので、猫にとっては不安や緊張が起こりやすい状況だと思います」

――猫も私たちと同じように、地震に対して不安や恐怖を感じているのですね。

できる限り落ち着いて声かけを

――地震の際、愛猫の行動に異変が見られたら、自分の身の安全は確保されていることを前提として、飼い主さんはどのように対応すればよいのでしょうか?

原先生:
「まずは、できる限り落ち着くように心がけるとよいかと思います。
人ももちろんですが、猫も地震の揺れや、それに伴って起こる周りの異常に対して怖さを感じていることが想定されます。
そんなとき、飼い主さんがいかにいつもどおりに落ち着いて声かけをしてあげられるかは、猫が落ち着くためには非常に重要です」

1週間分のゴハンや薬を備えておこう

――最後に、地震が起きたときに愛猫の安全を守るため、備えておいたほうがよいことを教えてください。

原先生:
「ケージのほかに、猫砂やゴハン、普段から使っている薬など、生きていくために必要なものをまとめてすぐに持っていける状況を作っておきましょう。目安としては、おおよそ1週間分を準備しておくといいと思います」

地震はいつ、どこで起こるかわかりません。人用の備えと同じように、愛猫用の備えも日頃から万全にしておきたいですね。

(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・原駿太朗先生)
取材・文/藤真もとみ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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