公道に空いた「大きな穴」でタイヤがパンク…!私のせいではないですが、どこかで「補償」してもらえるのでしょうか?

公道に空いている巨大な穴や段差で車が壊れたときは?

穴や段差など、公道の障害物が原因で車が損傷した場合は、道路の管理者から補償してもらえる可能性が高いでしょう。道路の管理者は、国道の場合は国、都道府県道の場合は管轄の自治体です。

国家賠償法第2条1項によると、道路や河川など公の営造物の設置または管理に瑕疵(かし=欠陥のこと)があったために他人に損害を生じたときは、国または公共団体は賠償する責任があるとされています。

さらに道路法の第12条と第13条でも、国道の新設や改築、維持や管理は、国土交通大臣が行うという規定があります。

同法の第15条と第16条によると、都道府県道は、その道路を管轄とする都道府県が管理を行い、市町村道は、その路線がある市町村が管理を行うとのことです。

自動車のパンク修理の相場は?

国家賠償法や道路法による補償が認められなかったり、交通事故証明書の発行の申請をしなかったりした場合などは、自動車のパンク修理の費用を自己負担する必要があります。

自動車のパンク修理の費用は、パンクの程度によって異なる場合もありますが、オートバックスでは1カ所1650円~、イエローハットでは1カ所2200円~です。パンクの症状によっては、より高額な費用がかかってしまったり、修理できなかったりするケースも想定されます。

警察署にも連絡して事故証明を取ってもらう

公道の欠点によって車に損傷が生じた場合に、補償を受けるための手順についてご紹介します。本来、補償が受けられる事故やトラブルの場合であっても、適切に申請をしなければ、補償が受けられない可能性があるため、正しい手順を理解することが重要です。

公道の穴などの欠陥が原因でパンクが生じた際には、まず警察署に連絡して、交通事故証明書を発行してもらいます。

岡山市の公式サイトにも、「道路管理者に賠償の責任がある場合は、各管理者に連絡をしたうえで、警察署にも連絡をして、事故証明を取ってください」といった記述があります。

公道の欠陥により車が損傷した場合は道路管理者に補償してもらえる可能性が高い

今回の事例のように、公道に空いていた大きな穴が原因で、車のタイヤがパンクしたケースでは、国家賠償法や道路法に基づき、道路管理者に補償してもらえる可能性があります。

国家賠償法によると、公道に欠陥があって他人に損害が生じた場合は、その道路を管理する国や公共団体には賠償する責任があるとのことです。

パンクの修理には1カ所あたり1650円~程度の費用がかかるため、補償が受けられるか否かを確認しましょう。

出典

デジタル庁 e-Gov 法令検索 国家賠償法 第二条
道路法 第三章 道路の管理 第一節 道路管理者 (国道の新設又は改築)第十二条,(国道の維持、修繕その他の管理)第十三条, (都道府県道の管理)第十五条, (市町村道の管理)第十六条
岡山市 よくある質問 市道に穴ぼこ、段差などがあったため、車が壊れた(またはケガをした)場合は、市から補償はあるのですか
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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