「ドラゴンボール」のテーマパーク、サウジアラビアで建設へ

サウジアラビア政府は22日、日本の人気漫画「ドラゴンボール」のアニメを主題としたテーマパークを建設すると発表した。ファンからはさまざな反応が出ている。

「ドラゴンボール」を主題としたテーマパークは、世界で初となる。

ファンの中には、サウジアラビアの人権問題を取り上げ、この計画を批判する人も出ている。

この計画は、サウジアラビア政府が100%出資している投資会社「キディヤ・インヴェストメント・カンパニー(QIC)」と、日本で「ドラゴンボール」のアニメシリーズを制作している東映アニメーションの「長期的な戦略的パートナーシップ」の一環だという。

「ドラゴンボール」の公式サイトによると、テーマパークの広さは50万平方メートル。テーマパークの中央には全高70メートルの「神龍」が据えられ、アトラクションの数は少なくとも30になるという。

「神龍」の中を通り抜ける大型ジェットコースターも設置される。

キディヤは、サウジアラビアの首都リディア近郊に築かれている、巨大な娯楽・観光プロジェクト。

同国は、化石燃料に依存した経済から脱却するため、こうしたプロジェクトに力を入れている。

一部のドラゴンボールファンはテーマパークの計画を歓迎しているが、ソーシャルメディア上では、サウジアラビアでのアトラクション設置の是非を疑問視する声もある。

サウジアラビアは、その人権をめぐる記録や、性的マイノリティー(LGBTQ+)の権利に対する認識不足で批判されている。

「ドラゴンボール」は、3月1日に急性硬膜下血腫で亡くなった漫画家の鳥山明さんの代表作。

1984年に連載が始まり、1986年から1997年まで放送されたテレビアニメシリーズは、平均視聴率20%を維持した。また、アニメ版は多くの言語に吹き替えられ、80カ国以上で放送された。続編や映画も数多く制作された。

鳥山さんの死去が今月8日に発表されると、多くの関係者や世界中のファンが追悼した。

(英語記事 Dragon Ball: First theme park to be built in Saudi Arabia

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