カリーがウォリアーズの集中力の欠如に苦言…プレーイン進出にも黄色信号

ゴールデンステイト・ウォリアーズが窮地に立たされている。ウォリアーズは、直近の10試合で4勝6敗と負け越し。順位は10位まで転落し、プレーオフはおろか、プレーイン進出も危ぶまれ、一足先のシーズンエンドに黄色信号が灯った。

チームのエースとして孤軍奮闘するステフィン・カリーも、現在のチーム状況にフラストレーションが溜まっている様子。背番号30は、3月23日(現地時間22日)に開催されたインディアナ・ペイサーズ戦に敗れた後、記者会見で苛立ちを募らせ、チームの集中力の欠如を嘆いた。

「NBAでは毎試合が異なり、それぞれに独自の性質がある。だから、実行力がなく、集中を欠いた精神状態で対戦相手を圧倒することができないのは明らかだ。僕らはいつも余白におけるあり方について、言葉を交わしている。一生懸命プレーしなかったり、集中や努力を怠ると、どんなに狂ったように走り回っても、とりわけ守備面におけるプランは実行できない」

「簡単な3ポイントシュートを許したり、ドライブレーンを与えたり、オフェンスリバウンドを取られたりすることを指している。努力はしていても、精神的に集中していないタイミングがある。それが今夜の僕らに失望したポイントだよ」

なかなか状態が上がってこないウォリアーズ[写真]=Getty Images

ウォリアーズの不調は、数字にも顕著に表れている。カリーが言及した守備面については、その強度を示すディフェンシブレーディングが2.2ポイント増加し、リーグ順位も14位から18位へと下落。また、それに呼応するかのようにオフェンシブレーティングも1.8ポイント下落している。

心配な点はこれだけではない。ウォリアーズの代名詞である組織的な守備からの速攻も鳴りを潜めている。その証拠として、昨シーズンはリーグ1位だったペースが11位にまでダウン。主力やコーチ陣に大きな変化がない中での数字であることを考慮すると、今のウォリアーズには王朝時代にあった何かが欠けているのかもしれない。

レギュラーシーズンも残すところ12試合。勝率は、9位のロサンゼルス・レイカーズから3.5パーセントも引き離されており、本当の意味で負けは許されない状況となった。幸いにも、レイカーズほか、ダラス・マーベリックスやニューオーリンズ・ペリカンズといった圏内争いのライバルたちとの直接対決が残っているほか、その他のカードにもカンファレンス上位3位に食い込んでいるチームとの対戦もない。

今シーズンは得意のホームゲームでも満足のいく成績が収められていないウォリアーズ。ラスト1カ月半で意地を見せられるだろうか。

文=Meiji

【動画】ステフィン・カリーが“チームへの失望”を口にした会見映像

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