ニデック子会社、下請法違反で公正取引委員会が勧告 無償で下請けに製造設備保管させる

ニデックテクノモータが下請け会社に保管させていた金型など=公正取引委員会提供

 産業用モーター製造販売のニデックテクノモータ(京都市南区)が金型などの製造設備を下請け会社44社に無償で保管させたのは下請法に違反するとして、公正取引委員会は25日、同社に再発防止を勧告した。

 公取委によると、2022年5月~今年3月、部品製造の発注時期が見通せないのに計600個の金型や木型、工作機械などを保管させるとともに、棚卸し作業をさせ、不利益を与えたという。保管期間は10年を超えるケースもあった。

 同社は全てを回収、廃棄し、下請けに保管費など計1812万円を支払ったという。今後、下請法に関する研修を開く予定。

 親会社のモーター大手ニデック(同)は「厳粛に受け止め、グループで下請法遵守(じゅんしゅ)の徹底を図るとともに、コンプライアンス体制の一層の整備と強化に努める」とコメントした。

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