怒った指導者は注意受け・・・ 「選手にのびのびと」特別ルールの空手大会

選手がのびのびと試合ができるよう特別なルールで行う空手の大会が24日、秋田市で開かれました。会場にはたくさんの笑顔が広がりました。

県内の8つの道場などからおよそ60人が集まった空手大会。組み手の団体戦で競い合いますがいつもの試合とは異なるルールで行われました。試合中の選手に怒ったり強い言葉を投げかけたりすると指導者が注意を受けます。監督などの顔色を気にせず、選手にのびのびと試合を楽しんでもらうのが大きな目的です。

主催したのは空手のアジア大会でチャンピオンになった経験もある山梨県出身の杉本一樹さんです。かつて世界女王にも輝いた秋田市の石塚明日美さんの日本代表の後輩で、今回石塚さんからの提案で秋田での大会が実現しました。

そして大会のもう一つのユニークなルールが。対戦ごとに2回、15秒の作戦会議を試合を止めて行えます。監督だけでなくチームメイトも声を掛け合い、試合中の選手を励まします。

10年ほど前から始まった怒ってはいけないスポーツ大会の取り組み。ただ楽しむだけではなく子どもたちが指示を待たずに自ら考えて行動する力も養われるとして全国的に広がりをみせているといいます。選手も指導者も笑顔で楽しんだ空手大会。時代の変化にあわせた新たな取り組みの輪が広がっています。

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