中国電気自動車百人会フォーラム、政府や自動車メーカーがEV開発の見解示す

中国電気自動車百人会フォーラムが16日に北京で開催され、政府部門と自動車、エネルギー、交通、都市、通信などの分野の代表が討論した。写真は中国の新エネ車。

中国電動汽車百人会(中国電気自動車百人会)は中国自動車業界で最も影響力のある非公式、非営利の政策・学術研究機関で、2014年に設立され、政府部門、研究機関、産業界などの役人、学者、企業家が共同で発起し、業界、学科、所有制、部門の限界を打破し、中国の電気自動車(EV)産業発展の一層の促進を目指している。

中国電気自動車百人会フォーラム(2024)が16日に北京で開催された。政府部門と自動車、エネルギー、交通、都市、通信などの分野の代表が「新エネ車の発展優位性の強化と拡大」「自動車産業の電動化と持続可能な発展の加速」の二つの話題について討論した。

以下に一部の参加者の見解を紹介する。

■政府部門

中国住宅都市農村建設部の秦海翔副部長:

昨年、老朽化した団地の改造に合わせて85万台分の駐車スペースを増設した。今年は5万団地を改築・改造し、関係部門と連携して駐車スペースを増やし、充電スタンドを設置する計画だ。また、新型都市インフラ建設を推進し、スマートネットワーク、スマート交通、スマート都市建設を推進し、交通渋滞と駐車難の問題を解決する。

中国科学技術部の张雨東副部長:

全固体電池やスマートネットワークなどの最先端技術のサポートを強化する。

中国国家エネルギー局電力司の杜忠明司長:

新エネ車保有量の急速な増加はエネルギーと電力の発展に深刻な影響を及ぼしており、大規模な新エネ車と電力ネットワークの接続能力を高めることが必要だ。

■学者

中国科学院の欧阳明高院士:

人工知能(AI)革命のチャンスを先取りし、都市ナビゲーションの補助運転NOA技術を普及させ、次世代のインテリジェント化のコア技術になる全自動運転技術を全力で攻略しなければならない。

■企業

蔚来汽車(NIO)の李斌CEO:

10年後には世界トップ10のスマート電気自動車企業のうち5社が中国企業になるだろう。自動車メーカーと自動車産業は基本の経営理念の下、定力を維持して前進を続けるべきだ。

ファーウェイ・デジタルパワーの侯金龍社長:

ファーウェイの今年の目標はパートナーと協力して超急速充電スタンド10万基以上を設置し、「道路のある所で充電できる」を実現し、自動車の電動化の全面的な普及を支援することだ。ファーウェイはすでに超急速充電スタンド2万基の運用を開始しており、現在の進展は予想よりも速く、10万基の設置も予定より早く達成するだろう。

ファーウェイのスマートカーソリューションBUの余承東CEO:

ファーウェイのスマートカーBU事業は過去1年で100億元(約2000億円)の損失を計上し、その後は80億元、昨年は60億元の損失を計上した。パートナーが作ったミドル・ハイエンドモデル車の大ヒットにより、今年は黒字転換の目標を達成できる。ファーウェイのスマートカー事業は3月に黒字転換しており、スマートカーソリューションBUは4月に黒字転換して良性の前向きな発展を実現する予定だ。

BYD(比亜迪)の王伝福会長:

新エネ車の保険申請の浸透率がこのほど48.2%を突破し、この速度で進展し続ければ3カ月以内に50%を突破し、新エネ車が市場の主導地位を形成する可能性がある。

小鵬汽車の何小鹏会長:

安全運転支援システムは現在、平均100キロごとに10回の人的介入を必要としているが、将来は1回以下に減らすべきだ。1年半以内に先進運転支援のターニングポイントが訪れ、小鵬汽車はAIの自動運転化技術のビッグモデルを今年第2四半期(4-6月)に市場に投入する予定だ。また、1カ月以内に10万~15万元(約200万~300万円)の新ブランドのAクラスの新エネ車を発売予定で、小鵬汽車の先進運転支援システム、さらには自動運転システムを搭載し、黒字となる予定だ。

長安汽車の王俊社長:

新エネ車はコストが高く、スケールメリットはまだ十分に現れていない。2023年時点で販売されている新エネ車は403種類で、各モデルの平均月間販売台数は1500台にすぎない。100以上の乗用車ブランドのうち、本当に黒字化しているものはまだ少ない。技術の進歩と産業規模の発展を通じて、さらにコスト削減と効率向上を推進するべきだ。(編集/CL)

© 株式会社 Record China