ようやく新型コロナ前の光景に…2372人巣立ち、5年ぶり保護者も参列 鹿児島大で卒業・修了式

学位記を受け取る医学部保健学科の池田ゆいさん=25日、鹿児島市の県体育館

 鹿児島大学の卒業式が25日、鹿児島市の県体育館であった。はかまやスーツで着飾った卒業生たちが、新型コロナウイルス禍で制限も多かった学生生活に思いをはせた。5年ぶりに保護者の参列も可能となり、コロナ前の光景に戻った。

 2023年度は、全9学部の1823人が卒業、大学院の549人が修了。式では、各学部の総代らが学位記を受け取った。佐野輝学長は告辞で、新千円札の肖像画となる微生物学者北里柴三郎の言葉を引用し「熱意と誠意を持って人生を生きて」と鼓舞した。

 答辞を述べた教育学部の井本裕介さん(22)は入学当初、オンライン授業が続いて不安が募ったことなどを振り返りつつ「鹿大で過ごした時間はかけがえのない思い出」と語った。駆け付けた両親から花束を贈られた法文学部の徳永侑衣子さん(22)は「無事に卒業できた姿を見せられてよかった」と笑顔だった。

 鹿屋体育大の卒業式も同日、鹿屋市の同大であり、体育学部の185人が卒業、大学院23人が修了した。

式典後、友人と一緒に記念撮影する卒業生ら=25日、鹿児島市の県体育館
卒業式会場入り口で記念撮影する卒業生ら=25日、鹿児島市の県体育館

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