若年層の遺言作成者が10年で24倍増、中には2000年代生まれも―中国

中国で若年層の遺言作成者が増えている。写真は中国の若者。

中華遺言状バンクは21日、2023年版「中華遺言状バンク白書」を発表した。それによると、23年12月31日現在、同バンクへ遺言状に関する問い合わせをした人は延べ47万8850人、遺言状の登録保管数は31万1868通に達し、一般の人々の間で遺言状作成に対するニーズがますます高くなった。中国新聞網が伝えた。

若年層の遺言状が大幅増加

遺言状を作成する人の平均年齢が低下し続けている。今年発表された白書のデータでは、平均年齢は2018年の統計では77.43歳だったが、23年は67.82歳に下がった。

同時に、同バンクで遺言状を作成する若年層がますます増えており、遺言状はより多くの若い人に受け入れられつつある。

17年に同バンクに問い合わせをした若年層は931人だったのに対し、23年は1万7101人で17.3倍増になった。また、17年に同バンクに遺言状の保管を依頼した若年層は279人、23年は7124人と7年間で24.5倍増になった。

17年から23年までの間に、80後(1980年代生まれ)で同バンクで遺言状を作成した人は21.5倍増になり、90後(1990年代生まれ)は11.2倍増になった。00後(2000年代生まれ)で同バンクで遺言状を作成した人も増え続けており、同白書の統計によれば、23年は167人に上り、20年に比べて24.62%増加した。

未婚で遺言状を作成する人が増加、女性が70%近く

現在、社会的環境や文化的要因の影響により、結婚に対する考え方が変わったという人が増えている。今や結婚は生きていく上での「必需品」ではなくなり、まだ結婚していない人、結婚するつもりのない人が徐々に増えている。

同白書の統計によると、17年以降、同バンクに遺言状の登録保管を依頼した未婚者・非婚者が毎年大幅に増加している。23年12月31日現在は2077人で、そのうち女性の割合が69.86%と高く、男性は30.14%にとどまった。

WeChat遺言状が9.7万通に達する

20年3月に微信(WeChat)での遺言状作成サービスを打ち出してから23年12月31日までの間に、同バンクが受理した微信経由の遺言状は9万7347通に達した。

微信経由の遺言状の内容を分析すると、作成した人の34.89%が恋人や配偶者に自分の気持ちを伝え、36.15%が恋人や家族に祝福のメッセージを送り、18.41%が人生を振り返ったり将来への期待を述べたりしている。また、71.13%が自分と恋人や家族が一緒に映った写真を添えている。

統計によれば、「微信経由の遺言状」を作成する人は若年層が中心だ。そのうち20歳未満が26.06%、20~29歳が35.04%、30~39歳が22.44%を占めた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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