「ケガのリスクを軽減できたことをポジティブに」北朝鮮戦の中止を受け森保一監督が心境、6月の予選に向けては「一戦一戦勝利を目指す」

北朝鮮戦の中止について言及した森保一監督[写真:©超ワールドサッカー]

日本代表の森保一監督がU-23日本代表vsU-23ウクライナ代表を観戦。試合後にメディア取材に応じ、北朝鮮代表戦が中止になったことについて言及した。

25日、北九州スタジアムでパリ・オリンピック世代の日本vsウクライナが開催。日本は、佐藤恵允、田中聡のゴールで2-0と勝利を収めた。

4月にはアジア最終予選に当たるAFC U23アジアカップが開催。最低でもベスト4に入らなければ、オリンピック出場の夢は潰えることとなる。

一方で、2026年の北中米ワールドカップに向けたアジア2次予選を戦っている日本代表。21日には国立競技場で北朝鮮に1-0で勝利。26日にはアウェイの平壌で北朝鮮と対戦する予定だったが、突如中止が決定。北朝鮮側がホーム開始ができないことを通達し、中立地での開催も不可能になったことで、アジアサッカー連盟(AFC)、国際サッカー連盟(FIFA)も正式に中止を発表していた。

日本代表活動も22日で早期に終了した中、森保監督は改めて北朝鮮戦が中止になったことへの思いを語った。

「チームの活動としては第1戦目で出られなかった選手がいた中で、2試合目ができればさらに多くの選手にプレーしてもらえて、そこからチームの経験値も上げていく、戦術も浸透させていくことができたかなと思いますので、試合がなくなったこと自体は残念です」

「でも、選手たちの状態はヨーロッパの舞台で戦っている選手たちが多い中で、ケガを抱えたりというところで満身創痍で参加してくれた選手が多かったです。そういう意味では試合が無くなって、選手たちの休息の時間ができたことはポジティブに受け取りたいと思いますし、ケガのリスクを軽減できたことをポジティブに考えています」

「平壌に行って試合をした場合は人工芝だったと思いますし、より相手も激しくくるという中で、選手たちのケガ等々のリスクを回避できたことはポジティブに捉えて、また次に迎えればと思います」

21日の試合に向けては、20日初めて25名全員が集合。強行スケジュールである中で、コンディションが万全ではない選手が多数いた。その中での北朝鮮戦はデリケートな問題になっていたが、リスク回避ができたことをプラスに捉えているという。

現時点で試合の扱いは未定だが、日本が不戦勝になる可能性があり、その場合は4連勝で最終予選進出が決定する。

森保監督は「そこはどういう形になるかわかりませんけど、我々は一戦一戦勝利に向けて戦った中で、2次予選の舞台で3連勝できて、これから残された2試合も一戦一戦勝利を目指して戦うことに変わりはありません」とコメント。「順位等々よりもチームとしてレベルアップを目指して戦いたいです」と、6月のシリア代表戦(ホーム)、ミャンマー代表戦(アウェイ)に向けても勝利を目指していくとした。

一方で、消化試合にもなるために公式戦でテストも可能になる。

「試していることは毎回あるので、またその舞台の中で試せるところは試していきたいですし、ベースを固めるところは固めるという両方やらなければいけないと思います。決定されてから考えたいと思います」と森保監督はコメント。「いずれにしても6月の活動が最終予選に繋がっていくというところ、我々の戦術的なベースをより固めていくところ、試すというところは選手も戦術的にも6月試せればと思います」と語り、裁定が出てから考えることになるようだ。

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