FRB、利下げ時期慎重に見極め 物価低下一様でない=クック理事

Howard Schneider

[ワシントン 25日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のクック理事 は25日、FRBは利下げに着手する時期を慎重に見極める必要があると述べた。

クック氏はハーバード大学のイベントでの講演原稿で、インフレ低下と堅調な労働市場に言及した上で、「雇用と物価を巡る目標の達成に向けたリスクは、良好な均衡に移行しつつある」と述べた。

ただ、インフレ率をFRBが目標とする2%に引き下げる道筋は「一様ではない」とし、「物価安定を完全に回復するには、時間をかけて金融緩和を行う慎重なアプローチが必要になる」との考えを示した。

FRBが利下げに着手する時期のほか、想定される利下げペースについては手がかりを示さなかった。

クック氏はまた、金融安定性の観点から市場を注視しているとした上で、日銀のマイナス金利解除について、他の海外の政策動向と同様に、その影響について精査されるだろうと述べた。

さらに、中立金利をリアルタイムで推定するのは難しいため、政策当局者が中立金利が上昇したかを認識するのはかなり後になる可能性があると述べた。

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