【香港】香港は「小さな国」、失言で謝罪[社会]

中国香港ウエートリフティング&パワーリフティング協会(HKWPA)は24日、葉永玉(ジョセフィン・イップ)会長の発言の中に香港を「小さな国」と表現したような部分があったことについて「誤解と論争を巻き起こしたことを社会と市民に謝罪する」との声明を出した。

問題となったのは、同日に香港で開かれたウエートリフティングの大会で葉氏が行ったあいさつ。ウエートリフティングとパワーリフティングという異なる二つの競技を同協会が管轄していることを紹介する文脈の中で、香港のような「小さな国」が複数の競技を一つの協会に集約することは、国際競技連盟からも認められていると述べた。これに対し、一部の親中派の立法会(議会)議員らが「香港独立を支持する言論だ」などとかみついた。

HKWPAは声明の中で、葉氏の発言は言い間違いに過ぎず、香港独立を支持する意図はないと釈明。「当協会は『一つの中国』の原則を断固として支持し、祖国を分裂させるあらゆる行為に反対し、全力で国家の主権を守る」と強調した。

官営メディアRTHKなどによると、香港の競技団体を統括する中国香港体育協会・オリンピック委員会はこの件について、葉氏の発言は一時的な言い間違いに過ぎないとの認識を示し、HKWPAが公開謝罪も行ったことから大きな問題としては扱わない姿勢。一方で加盟各団体に対し、国家の主権に関する言論では誤解を生じさせないようにと注意を呼びかけた。

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