大阪府箕面市、北急/千里中央~箕面萱野間が開業、大阪市中心部へのアクセス向上

大阪府箕面市と北大阪急行電鉄(北急)が整備を進めていた北急南北線の延伸部(千里中央~箕面萱野駅間、約2・5キロ)が23日に開業した。北急延伸により大阪市中心部へのアクセスが大幅に向上する。同日箕面萱野駅で開かれた開業出発式ではテープカットや田中裕介駅長への花束贈呈が行われ、延伸開業を盛大に祝った。
式典で内芝伸一社長は「構想から半世紀余り。多くの人の思いを乗せて出発進行の時を迎えた。期待に応えるためにも経営陣、従業員が一丸となって安全・安心・快適な輸送サービスを提供し、地域社会に貢献することを改めて誓う」とあいさつ。式典終了後には田中駅長による「出発進行」の掛け声で午前5時19分発の一番列車が同駅を出発した。
延伸線は千里中央駅から国道423号(新御堂筋)を北伸。箕面船場阪大前、箕面萱野駅を新設した。延伸区間のうち、約1・7キロがトンネル。千里中央駅から、箕面船場阪大前駅と箕面萱野駅のほぼ中間地点までが地下構造で、それより北側区間は高架構造となっている。北急は大阪メトロ御堂筋線と直通運転をしており、延伸により箕面萱野駅から新大阪駅までが19分、梅田駅までは25分で結ばれる。総事業費は874億円。2016年12月に着工した。
軌道の敷設工事は清田軌道工業、清水建設、田中組、服部組、山田建設。溶接工事はJFEテクノス、全溶、峰製作所、運搬工事は清田軌道工業、杉原軌道、田中組、日本技術建設、豊有がそれぞれ担当。
施工はシールドトンネル区間が熊谷組・フジタ・森組JV、箕面船場阪大前駅を含む開削区間が大林組・佐藤工業・ハンシン建設JV、箕面萱野駅を含む高架区間は大成建設・大日本土木・村本建設JVがそれぞれ担当した。
田中駅長は「箕面市民にとって長年の夢であり、当社としても長年取り組んできた事業なのでようやく一番列車を出発させることができ感無量だ。より多くの方に利用していただき、生活の幅を広げてほしい」と話した。

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