147年の歴史に幕 高城小 多彩な催しでお別れ

高城小への別れの言葉を述べる吉田君

 児童数減少を受けて本年度末で廃校となる倉吉市の高城小で23日、閉校式が行われた。式典後には記念行事があり、参加者は多彩な催しを通じて147年の歴史を締めくくった。同校は北谷小と統合し、4月から「久米小」として新たなスタートを切る。

 式典には、今春卒業した6年生や在校生、関係者ら約100人が出席。園博行校長が小椋博幸教育長に校旗を返納し、「伝統ある高城小で学んだことを誇りに成長してほしい」と児童らに語りかけた。児童を代表し、5年生の吉田塁君(11)が「閉校は終わりではなく始まり。高城小の良さを新しい学校に引き継ぎたい」と別れの言葉を述べた。

 式典終了後、保護者や地域住民らによるお別れの会が開かれ、卒業生や在校生など約300人が参加。菓子まきや全員での記念撮影で盛り上がったほか、住民手作りの豚汁などが振る舞われ、参加者は思い出の詰まった校舎で最後の給食を味わった。4年生の杉根唯さん(10)は「新しい学校では人数も増えるので、寂しくない」と久米小での生活に期待を膨らませた。

 高城小は1876(明治9)年に志村谷小として開校。昭和30年代は約700人の児童が在籍していたが、少子化の影響で本年度の児童数は71人だった。

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