地域と神社 深い関わり 伊達、南部の藩境解説 境塚愛護連講演会【北上】

参加者が地域社会と神社の関わりなどに理解を深めた境塚愛護連合会講演会

 伊達領と南部領の境界の整備や啓蒙(けいもう)活動などに取り組む北上市の境塚愛護連合会(佐藤克秀会長)の講演会は24日、同市さくら通りのさくらホールfeat.ツガワで開かれ、鹿児島・霧島神宮の高橋弘平名誉宮司(同市鬼柳町)が国境や地域社会などに大きく関わる神社の歴史を解説した。

 伊達と南部の境は、西は奥羽山脈の駒ケ岳から東は釜石唐丹湾まで約130キロに及ぶ。生活や農耕に必要な水をもたらす駒ケ岳は古くから信仰されてきた経緯があり、高橋宮司は「西の駒ケ岳と東の国見山を結ぶ線が境となったことは、地域で長年生活を営んできた人たちにとって安心、納得できることだったと考える」「境から悪い物が入って来ないように神様をまつり、地域を守ってきた歴史がある」と持論を展開した。

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