残雪飛ばし春の道 国道342号真湯―須川高原温泉間【一関】

路上の残雪を吹き飛ばしながら国道342号を秋田県境に向けて進むロータリー除雪車=25日午前10時55分、一関市厳美町字真湯

 一関市街中心部から栗駒山中を通り秋田県境に至る国道342号のうち、積雪のため冬季閉鎖されていた真湯―須川高原温泉間(14・9キロ)の除雪作業が25日から始まった。今季は例年より残雪が少なく、担当する県南広域振興局一関土木センターでは安全に万全を期しながら大型連休前の4月末開通を目指して作業を進めていく。

 同市厳美町字真湯のゲート前では、作業開始を前に受託業者主催の神事が営まれ、参列した関係者17人の代表が玉串をささげて期間中の無事故を祈願。2023年11月6日に閉ざされていたゲートが約5カ月ぶりに開けられると油圧ショベルや除雪ドーザーなどの車両5台が作業区間に入り、ロータリー除雪車が雪を空高く吹き飛ばしながら県境方面へと進んでいった。

 ゲート付近の残雪は例年の半分以下となる50センチで、作業は1日平均500メートルのペースで進める予定。同センターの北村安所長は「3月に入ってからの降雪や低温の影響もあり、県境はゲート付近と違う状況も予想される。作業中の安全を確保しながら、観光シーズンで多くの人が訪れるゴールデンウイーク前の開通を目指す」としている。

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