千五沢(せんござわ)ダム(石川町)に治水機能を加える再開発工事が完了した。現地で25日、落成式が行われ、関係者が洪水から住民の安全を守る設備の完成を祝った。
千五沢ダムは農業用施設として1975年に完成した。当初は農業用水を供給するかんがい専用だったが、同町周辺での度重なる洪水被害を受け、2009年に治水機能を持たせるための再開発事業が始まった。
県は14年10月に工事に着手し、ダム本体や管理設備などを整備した。洪水調節のため枝分かれした「ラビリンス型」の構造を取り入れ、より多くの水を安全に流すことができるという。総事業費は約145億円。
式には約80人が出席。佐藤宏隆副知事が「洪水の調節機能を持たせたことで、浸水被害の軽減を図ることができる」と述べた。塩田金次郎石川町長らが祝辞を述べ、関係者がテープカットした。