サッカー=ビニシウスが人種差別に涙、「プレーする気になれず」

[マドリード 25日 ロイター] - サッカーのスペイン1部レアル・マドリードに所属するブラジル代表FWビニシウス・ジュニオールは25日、人種差別問題に関する思いを涙ながらに訴えた。

ビニシウスに対する人種差別事件は、リーグが昨季当局に届け出ただけで10件もあった。ブラジル代表とスペイン代表の試合前会見に出席したビニシウスは「私はただサッカーがしたいだけだが、前に進むのは難しい。(人種差別のせいで)ますますプレーする気になれなくなった」と、時に涙を流しつつ言葉に詰まりながらも語った。

その一方、スペインを離れることは「考えたこともなかった」と発言。「スペインを離れると、人種差別主義者の望む通りになるからだ。私は残るつもり。そうすることで、人種差別主義者が私の顔を見続けることになるから」とし、差別に屈しない姿勢も強く示した。

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