港珠澳大橋人工島のフェンス越える方式で中国本土からマカオへの密入境手配した越境犯罪組織摘発

マカオ警察当局による密入境地点での現場検証の様子(写真:マカオ司法警察局)

 マカオ司法警察局、治安警察局、税関は3月25日に合同会見を開き、3部門及び中国公安当局の連携により、港珠澳大橋の珠澳人工島のフェンス越える方式で中国本土からマカオへの密入境を手配した越境犯罪組織を摘発したと発表。

 港珠澳大橋の珠澳人工島は北側が中国本土(広東省珠海市)、南側がマカオの管轄エリアとなっている。

 マカオ司法警察局によれば、3月23日未明にマカオ税関から港珠澳大橋珠澳人工島でマカオへの密入境を図った人物がおり、5人の密航者の身柄を確保したが、複数人が逃走したとの通報を受けたとのこと。同局の初歩調査で、越境犯罪組織の関与が疑われたことから広東省公安庁に即時通報し、その協力を得て犯罪組織メンバーで密入境者の出迎え役のマカオ人の男1人を特定。この男は密入境地点からタクシーで2人の密航者と接触しており、妻の名義の銀行口座で報酬を受け取っていたことが判明したため、両人を逮捕したという。

マカオ警察当局による越境犯罪グループメンバー逮捕時の様子(写真:マカオ司法警察局)

 このほか、逃走した密航者がタクシーでタイパ島の花城公園付近で降車した際に出迎えた中国人(中国本土居民)の男2人の身元を特定し、逮捕。中国本土側でも案内役の組織構成員2人が逮捕されたとした。

 本件に絡み、マカオで身柄を確保された密航者は8人、年齢は27〜34歳で、いずれもギャンブル目的でマカオへの密入境を図ったと設営しているとのこと。マカオで逮捕された越境犯罪組織メンバー4人は33〜46歳で、同局では密航ほう助、組織犯罪、隠匿などの罪で検察院送致済みとし、中国公安当局と連携して他に関与した人物の有無など捜査を継続する方針を示した。

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