公園機能をニーズで再編 佐世保市、新年度から4型に分類 卸本町陽光台をモデル地区に

遊具型公園に機能を変更する予定の卸本町第一公園=佐世保市

 長崎県佐世保市は、公園の機能に違いを持たせ市民が使い分けしやすいように再編する取り組みを始める。区域を決め、域内に点在する公園を住民のニーズに合わせて「多機能」「広場」「遊具」「休息」の4型に分類する。新年度は市南部の卸本町陽光台エリアをモデル地区に定め、五つの公園の役割を見直す。
 同市内に限らず、昭和の高度成長期やその後の団地形成に伴い整備された公園は画一的な造りが多く、「遊具やベンチなど何でもあるけど、狭いし、古い」と指摘されることが多くなった。
 市は施設の老朽化が進む中で、既存公園を生かしながら生活の質を向上させるストック効果を高める方策はないかと庁内で協議。機能のすみ分けを図りつつ、老朽設備をリニューアルすることで“金太郎あめ公園”からの脱皮も目指す。
 多機能型は遊具や広場があり、子どもから高齢者まで憩える公園。広場型はキャッチボールやグラウンドゴルフなどができ、遊具型は遊具に特化した。休息型はベンチなどでくつろぐことができる環境を整える。

公園の4つの機能、卸本町陽光台エリアの公園機能の現状と機能再編後

 卸本町陽光台エリアの再編では、多機能型に分類している卸本町第一を遊具型に変更。新年度中に複合遊具などを新たに整備する。同じく多機能型に位置付ける卸本町第二と陽光台第一は広場型にする。陽光台第一には、ボール遊びなどを想定し、高さ4メートル前後のフェンスを2年間かけて設置する予定。遊具型の陽光台第二と陽光台第三は再編後も遊具型のままとなる。
 市はこうした再編の方向性を地域住民と意見交換したり、アンケートを取るなどして集約した。公園緑地課は「今後、他のエリアでも検討していきたい」としている。

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