「拙速に進めるべきではない」郡仙台市長 宮城県立精神医療センターと東北労災病院 移転合築の合意について

仙台医療圏4病院の再編構想で、宮城県立精神医療センターと東北労災病院の合意が年度内は見送られることになりました。仙台市の郡市長は「拙速に進めるべきではない」と強調しました。

26日の定例会見で郡市長は、年度内の合意見送りについて次のように述べました。

郡仙台市長「これからの精神医療体制を見据えれば、このような状況の中で拙速に進めるべきではないと思っておりまして、是非移転ありきではなくて改めて丁寧な対応を求めてまいりたい」

郡市長が根強い反対意見として挙げたのが、25日夜に有識者らが精神医療について話し合った仙台市の審議会です。

委員からは病院再編への反対意見が相次ぎ、仙台市として更なる対応を求める声が上がりました。
委員「住民説明会もしていますけれどもそれが丁寧な説明だとは思えませんし、計画の説明はもういいんです。考え直してくださいということを市から知事に是非お話してほしいな」「一番大変なのは通院している患者さん、そして地域の中で生活している患者さんたちが今の病院から変わってほしくないと」

村井知事は25日、県立精神医療センターと東北労災病院の移転合築について、年度内の合意を見送ると表明し新年度も協議を続ける方針を示しています。

郡仙台市長「(県は)周辺の声も聞いたのかというと十分ではなかったと言わざるを得ない」

県と市の溝は依然として深いままで、先行きは見通せません。

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