弘前大卒の起業家、青森県内限定就活サイトを立ち上げ アンカリンク社・安部真之介さん

サービスを開始した就活サイト「アンカリンク」のホーム画面

 青森県内への就職を希望する学生と企業をつなぐ就活サイト「AnkaLink(アンカリンク)」が25日、サービスの提供を始めた。サイトを運営する株式会社アンカリンク(本社弘前市)の代表は、昨年3月に弘前大学を卒業したばかりの安部真之介さん(23)。高校時代から夢見ていた事業の立ち上げに「アンカリンク一つで就活が完結するようなサービスにしたい」と意気込んでいる。

 使い方は至ってシンプル。学生は大学名、語学やコンピューター言語のスキルのほか、一般的な履歴書に記入する自己PR文を登録する。企業は登録情報を参考にオファーを出す。双方が合意すると、面接などの選考に進む。

 アンカリンクは企業から成功報酬などの形で手数料を受け取る。学生は無料で利用できる。すでに県内企業65社以上が登録している。

 安部さんによると、就活生がよく利用する大手就活サイトは県外の大企業が目立ち、勤務地も県外の場合が多いという。アンカリンクは、県内就職を希望する学生と、県内で人材を採用したい企業とのマッチングに特化することで差別化を図る。

 安部さんは札幌市出身で、大学進学を機に弘前に移った。インターンシップを通じて、県内には知られていない優良企業が多いことに気づいたという。

 祖父が北海道で会社経営をしており、「高校生の頃から起業に関心があった。一度就職したら起業することはないだろうと思い、大学在学中の起業を目標にしていた」と話した。

 目標通り大学4年時の2022年6月にアンカリンクを起業し、23年度中のサービス開始を目指し努力した。安部さんは今後の目標について「将来はUターン転職希望者と企業をつなぐサービスも展開したい」と語った。

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