男女で平壌開催を巡り被害…宮本会長が見解「かなり影響を受けた。立場を伝えたい」「北朝鮮に言うというよりもAFCに」

3月25日に北九州で行なわれた、U-23日本代表のウクライナ戦(2-0)後に、日本サッカー協会の会長に就任した宮本恒靖氏が取材に対応。急遽中止となったA代表の北朝鮮戦に言及した。

森保一監督が率いるA代表は、21日に北中米ワールドカップ予選で、北朝鮮と対戦。田中碧がゴールを奪い、1-0で勝利を収めた。当初はその5日後に、舞台を国立競技場から平壌に移して再戦する予定だったが、北朝鮮側の意向で急遽同地での開催が中止。第3国開催などの可能性が浮上するも、結局26日の試合自体がなくなった。

森保監督は「チームの経験値を上げていく、戦術を浸透させていくことができたと思うので、試合がなくなったこと自体は残念」「休息の時間ができたことはポジティブに受け止めたい。怪我のリスクが軽減できた」と語ったなか、宮本会長はこう見解を示した。

【PHOTO】日本代表の北朝鮮戦出場16選手&監督の採点・寸評。及第点を上回ったのは4人、最高点は決勝弾の田中碧
「大事な試合の機会がなくなった意味ではすごく、チームにとっても選手にとっても残念だと思う。でもプラスに捉えて、次への準備などをやっていくしかない。

AFC(アジアサッカー連盟)を通して、FIFA(国際サッカー連盟)に伝えるべきところもあると思う。もちろん早ければ早い方が良い」

北朝鮮を巡っては、パリ五輪の最終予選を戦ったなでしこジャパンも、直前でアウェーゲームが取りやめに。3日前になって、ようやくサウジアラビアでの開催が正式に決まった。

「北朝鮮に言うというよりも、AFCなりに伝えることかなと。今回やっぱり色々と手続きないし、選手たちもかなり影響を受けて、チームも大変だったので、その中でもしっかり結果を出してくれたのは良かったと思っている」

男女で振り回され、あらゆる面で日本サッカーは被害を受けた。47歳の元日本代表キャプテンは、「ちゃんと自分たちの立場を伝えたい」と覚悟を示した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

© 日本スポーツ企画出版社