県警代表電話、自動音声へ切り替えなぜ? 鹿児島は3月実施、閉庁時間帯と祝祭日「緊急時は110番へ」

 警察の代表電話を自動音声に切り替えて担当者に振り分ける「音声ガイダンス」の導入が九州各県警で広がっている。鹿児島県警は3月1日から閉庁時間帯(午後5時15分~翌午前8時半)と祝祭日に、全27署と本部で運用を始めた。

 音声ガイダンスはまず、「緊急の事件・事故は110番へ」と案内。(1)急を要さない警察への各種相談(2)運転免許や交通違反など交通関係(3)落とし物(4)その他-を紹介し、番号を入力すると担当部署などにつながる。開庁時間帯は従来通り電話交換手らが取り次ぐ。

 県警総務課によると、主な狙いは利用者の利便性向上。電話交換手らが用件を聞き担当者につなぐ従来の形は、引き継ぎに時間がかかったり、利用者が説明を繰り返す必要があったりした。ガイダンス化に伴い、内容の正確な把握や対応向上のため、各種相談には録音機能を付けた。職員の業務効率化も期待される。

 音声ガイダンスは3月までに九州全県警で試行や導入が始まっている。祝祭日や閉庁時だけでなく24時間音声対応にしたり、緊急でない問い合わせに対して開庁時間にかけ直してもらうよう依頼する音声があったりと形態はさまざま。

 鹿児島県警には「使い方が分からない」といった意見が数件寄せられている。総務課は「当面は必要性を含めて検証し、より良い形を探っていく。24時間相談を受け付けていることに変わりはないので、遠慮なく問い合わせてほしい」としている。

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