これはNG!イヤイヤ期の子どもにやってはいけない向き合い方4選【専門家】

1才ごろの、赤ちゃんから子どもへと成長していく過程で経験するといわれる「イヤイヤ期」。成長のために必要…とは聞くけれど、イヤイヤ期はやっぱり大変! イヤイヤをする子どもに対するNGな向き合い方と、適切なかかわり方について、乳幼児期からの親子関係に詳しい臨床心理士・公認心理師の塩﨑尚美先生に聞きました。

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[これはNG!]子どものプライドを傷つける声かけ

子どもがチャレンジしたことがうまくいかなくてイヤイヤしているときに、「だからダメって言ったのに」「ほら、できなかったでしょ」などと発言するのは、子どものプライドを傷つけてしまうのでNG。「できなくて悔しかったね」など、子どもの気持ちに共感してあげて。

[これはNG!]大声を出す、怒鳴る

感情的にしかるのは効果なし。恐怖心からイヤイヤは収まるかもしれませんが、子どもには「親に怒られてイヤだった」という印象しか残りません。感情的にしかってしまったら、「ごめんね」と伝え、「大好きだよ」と抱き締めて。

[これはNG!]「1対1」で正面から向き合い続ける

イヤイヤを無理やり抑えつけようと、親が子どもに1対1で正面から向き合い続けると、子どもはますますヒートアップして、お互いに疲弊してしまいます。
いったん、親が子どもから離れて距離をおくこと、深呼吸して気持ちを切り替えることをおすすめします。

[これはNG!]子どもを無視する

「もう知らない!」などの突き放すような言葉を言ったり、無視したりすると、子どもは親から否定された気持ちに。ヒートアップ中の子をそっとしておきたいときは、「ママ(パパ)はこっちにいるよ」など気にかけていることがわかる声かけをしてあげて。

ささやかなことも喜んであげよう

この時期の「なんでもできる」という万能感を持った子どもの姿は、親にはとてもかわいく映るでしょう。子どもが満足できるような遊びをしたり、できるようになったことを繰り返して、子どもが達成感を感じていたら一緒に喜んであげて。イヤイヤ期だからといって四六時中イヤイヤするわけではないので安心して。

ママとパパで対応が違ってもOK

子どものへのかかわり方について、夫婦で基本的なことを話し合うことはとても大切ですが、こまかい対応まですべて合わせなくて大丈夫。ママとパパが同じ対応になると、子どもが追い詰められてしまうこともあります。どちらかが慰め役になるなど、役割が違うほうが子どもは気持ちが切り替えられます。

成長とともに言葉でのコミュニケーションや交渉ができるようになると、イヤイヤもしだいに落ち着いていきます。とはいえ、余裕がないときは、つい感情的になってしまう親も多いもの。イヤイヤを増長させたり、子どもにとってマイナスな行動をとったりしないためにも、かかわり方のポイントを知っておくといいですね。

「後期のひよこクラブ春号」別冊第2付録「1才・2才・3才 親のかかわり方BOOK」では、イヤイヤ期の子どもとの向き合い方や、離乳食、お出かけなどよくあるイヤイヤのシーン別に対応のコツなども紹介しています。ぜひご覧ください!

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監修/塩﨑尚美先生 撮影/藤原 宏[Pygmy Company] スタイリング/伊賀瀬 取材・文/高本亜紀、ひよこクラブ編集部

塩﨑尚美先生PROFILE

臨床心理士・公認心理師。日本女子大学人間社会学部心理学科 教授。専門は乳幼児期からの親子関係。育児の悩み相談や思春期の子どもがいる親のカウンセリングなども行っています。

参考/『後期のひよこクラブ』2024年春号「ようこそ! 成長の証イヤイヤ期のお迎え準備と乗りきりテク」特集

●記事の内容は2024年1月の情報で、現在と異なる場合があります。

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