コロナ助成金1200万円だまし取る とんかつ店元経営者の女に有罪判決も「無罪認められず」即日控訴

国のコロナ助成金およそ1200万円をだまし取ったとして、詐欺などの罪に問われている元とんかつ店経営者の女に対し、松山地裁は26日、執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。

判決を受けたのは、愛媛県松山市内にあるとんかつ店「清まる」を経営していた、水野清子被告(61)です。

判決などによりますと、水野被告は元鳥取県議の男と共謀し、2021年の8月と10月、新型コロナの影響により従業員に休業手当を支給したとする嘘の申請で、国の助成金あわせておよそ1200万円をだまし取るなどしたということです。

26日の判決公判で高場理恵裁判官は、水野被告が、休業した従業員の名簿作成のため、勤務歴のない女性の情報を元鳥取県議の男に提供したことを踏まえ「助成金を騙し取る可能性を認識していたと推認できる」と指摘。

そのうえで「簡易な審査と迅速な給付を実現した制度を悪用した犯行は悪質」であり
「その動機や経緯に酌量の余地はない」とする一方、
全額弁償しているなどとして水野被告に懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡しました。
検察側の求刑は懲役3年でした。

裁判後、弁護側は無罪の主張が認められなかったとして即日控訴しました。

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