愛子さま 卒業式で“ひと束だけ垂れた前髪”を直されなかったワケ

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3月20日、学習院大学を卒業された愛子さま。桜色の振り袖に紺色の袴をお召しになり、卒業式の前にはキャンパスで報道陣の取材に応じられた。

世間では麗しい袴姿を称賛する声とともに、こんな疑問が上がった。

《愛子さまの卒業写真…なんで前髪を直してあげなかったのだろう?》
《ちょっと〜!誰か愛子さまの前髪直してあげなよ!晴れの日なんだから!》
《愛子さまの一本の前髪のみだれ髪が気になる》

強風のため、サイドにまとめられていた前髪がひと束、お顔の前に垂れていたのだ。愛子さまは当初、元に戻そうと首を振られていたが、途中からはそのままの状態でお話しになっていた。

実はこれにはわけがあると、皇室ジャーナリストは語る。

「皇室の方々は、基本的には人前ではほとんど御髪(おぐし)を触らないようにされています。神と髪が同じ音であるように、御髪は神様に通ずるとも言われているため、そうした考えもあるのかもしれません。今回、愛子さまが首を振られるのみで、前髪を手で直されなかったのも、そのしきたりに従われてのことでしょう」

このしきたりは絶対的なものではないため、ひとりひとり認識は異なるようだがーー。

「なかでも髪を触らないように徹底していたのが黒田清子さんです。風の強い日のお出かけ先で、かなり髪が舞っていた時もあったのですが、人前で手を使って直すことはほとんどありませんでした」(前出・皇室ジャーナリスト)

愛子さまは叔母である清子さんの気品を受け継がれ、堂々とふるまわれたのだろう。

「大学の卒業式は一生に一度だけ。めったにない振り袖に袴姿で、さらに全国で報じられるとなれば、普通なら自分をできるだけ綺麗に見せたいと思うことでしょう。愛子さまはそれでも、皇族として受けてこられた躾を大切にし、前髪を直されなかった。そこに愛子さまの“内親王としての矜持”を感じましたね」(前出・皇室ジャーナリスト)

たったひと束の前髪にも、愛子さまの品格の素晴らしさがにじんでいるのだ。

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