「人生棒に振って、勿体ない」水原一平 違法賭博で大谷翔平の“最優秀通訳”から“世界的嘘つき”に

(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

「お世話になったのはやっぱり一平さんじゃないかなと思いますね。常に一緒に仕事もしていますし」

’21年11月、こう語ったのは当時エンゼルスに所属していた大谷翔平選手(29)。日本に帰国後開いた記者会見で、「異国の地で一番お世話になった方」を問われ、自身の通訳を務めていた水原一平氏(39)の名前を、照れくさそうに挙げたのだった。

世界的スター大谷から絶大な信頼を置かれた水原氏が約2年後、このようなことになるとは、当の水原氏を含め誰も思いはしなかっただろう……。

■大谷は6回の「嘘」という言葉で水原氏の言動を説明

3月21日の朝、日本に衝撃が走った。ドジャースが水原氏を解雇したと米メディアが報じたのだ。水原氏をめぐっては、違法賭博に関与したとの疑いがもたれており、大谷名義の銀行口座から450万ドル(約6億8千万円)が電子送金されたという。

「当初水原氏は、『ESPN』の電話インタビューで、巨額の借金の返済を大谷選手に頼み、快く思われなかったが補填を承諾してくれたと話していました。しかしその後、大谷サイドが“肩代わり”を否定すると、水原氏はこの証言を撤回。『ESPN』に対し、前回のインタビューでは嘘をついたとして、『大谷選手は賭博による借金について何も知らなかった』と発言を撤回したのです」(スポーツ紙記者)

証言の撤回により、水原氏の発言のどちらが正しいのか、大谷は賭博について知っていたのかなど不安に駆られるファンも多かった。世界的スター・大谷に関するスキャンダルとあって、各国のメディアがこぞってこの問題を報じる中、日本時間3月26日、大谷は会見を実施。

「僕自身も信頼していた方の過ちというのは悲しく、ショックですし、今はそういうふうに感じています」と心境を語るとともに、「彼が僕の口座からお金を盗んで、なおかつ皆に嘘をついていたというのが結論」と、約12分の会見の中で、6回の「嘘」という言葉を使い水原氏の言動を説明した。

大谷によると、先週末の韓国滞在中、まず代理人に対してメディアから大谷が違法ブックメーカーに関与しているのではないかという連絡があったという。しかし、水原氏はこういった取材の依頼があるということを大谷には話さず、大谷が水原氏ではなく、別の友人の借金の肩代わりをしたと代理人らに説明していたという。

その翌日、水原氏は代理人に対して借金は自分のものである、と前言を撤回。自身の借金を大谷が肩代わりしたと話したという。そして大谷はこれらについて、「全てが嘘だったということです」と述べた。

大谷は今回の問題について、水原氏のギャンブル依存症についても、借金をしていることについても知らなかったと告白。借金返済に同意はしておらず、ブックメーカーに対して送金をしてくれと頼んだことも、許可したこともないと語っていた。水原氏は、一瞬にして”大谷の最側近”から、世界に知られる“大嘘つき”となってしまったのだ。

■違法賭博で名誉も富も失って……

「’18年から大谷選手とともにメジャーに移った水原氏。通訳だけでなくキャッチボール相手や運転手役を務めたほか、メジャー1年目には、日本人である大谷選手が孤立しないように、エンゼルスの選手の間で流行っていたスマホゲームを大谷選手に勧めたことも。単なる通訳として以上の働きぶりで、大谷選手をサポートしてきました。

その功績が認められ、’21年にはエンゼルスから最優秀通訳賞を贈られました。また、『ESPN』によると、ドジャースの移籍に伴いその年俸は30万ドル(約4543万円)~50万ドル(約7571万円)にアップしたそうです」(スポーツ紙記者)

違法賭博さえしなければ、大谷から信頼されるという名誉と富をともに手に入れることができたであろう水原氏。あまりに哀れな結末に、複雑な気持ちを抱くファンが続出している。

《超有名人の側近だから、悪い誘惑も多いのでしょう。身から出たサビですが、ギャンブルで人生棒に振って、勿体ない》
《大谷選手なんも知らんかったのか!? 水原通訳稼いでたのにもったいないな ギャンブルで人生狂っちゃった》
《水原一平さん通訳としてはとても有能で大谷さんからも信頼は厚かっただろう 本当にもったいない….。大谷さんの気持ちを考えるとしんどいな》

© 株式会社光文社