自分の趣味のために「夫婦の財布」は別々にしておきたいのですが、妻は嫌がります。一緒にすることにメリットはあるのでしょうか?

財布は分ける? 一緒にする?調査結果は半々

本項では、保険マンモス株式会社(東京都港区)が2022年4月4日~8日に実施した、「結婚後のお金の管理に関するアンケート調査」を紹介します。こちらは結婚している男女250人を対象にしたもので「財布を分けていない:136人(54%)」「財布を分けている:114人(46%)」と、およそ半々であることが分かります。

ただし、財布を分けている夫婦のうち、妻が管理するケースが63%を占めています。属性の割合で女性が69%になるので、回答者には家計を管理する人が多かったのかもしれません。

ちなみに、回答者を年齢層別にすると、最も多い「30代:34%」と2番目に多い「40代:29%」を合わせると63%になります。回答者が20~60代までいるなかで、30代や40代がこのアンケート調査の結果に与える影響は大きいといえるでしょう。

財布を分けるかどうか?そのメリットとデメリット

先述のアンケート調査では、夫婦で財布を分けるメリットとデメリット、夫婦で財布を一緒にするメリットとデメリットについてもまとめられています。以下、それぞれのメリットやデメリットを紹介します。

・財布を分けるメリット

夫婦の財布を分ける大きなメリットとして、自分のお金を遠慮なく使えることが挙げられます。パートナーへの相談なしに、自分の判断だけでお金を使えるので、ストレスを感じることも少ないでしょう。お互いに干渉しないで済むこともメリットの一つです。

・財布を分けるデメリット

財布を別々にすると、相手のお金の使い方だけでなく、夫婦でいくらお金があるのかも把握できなくなります。それぞれが好き勝手にお金を使った結果、無駄遣いするリスクも大きくなるのです。将来に向けて貯蓄を増やしていく環境としては好ましくないかもしれません。

・財布を一緒にするメリット

こちらの大きなメリットは家計の収支をしっかり把握できることです。財布が一つなのでお金の管理がしやすいだけでなく、無駄遣い防止にも役立ちます。出費計画を立てやすいこともメリットといえるでしょう。

・財布を一緒にするデメリット

一方、財布を一緒にしてしまうと、自分のことにお金を使いにくくなります。もし、欲しいものが高額な場合は相手の了解なしでは難しいケースも出てきます。しかも、家計がガラス張りのため、ヘソクリをつくるのは難しいでしょう。

財布をどうするかはお互いが歩み寄って決めよう!

今回の質問では、財布を別々にしたい夫に対して、妻が難色を示していることが分かります。一方、夫は財布を一緒にしてしまうと、自分の趣味にお金が使えなくなることが懸念材料と考えたでしょう。しかし、財布を一緒にするといっても、いろいろな形があります。

それぞれの給料すべてを一つの口座に入れるのなら、自由に使えるお金が全くなくなります。そうならないためには、お互いが歩み寄って話し合うことが大切です。ちなみに、家計の管理方法には次のようなパターンがあるので参考にしてはいかがでしょうか。

__・支出項目別に分ける(家賃は夫、それ以外は妻など)

・生活費と貯金に分ける(1人分の給料で生活、もう1人分は貯金にまわす)

・共同口座をつくり、それぞれが入金する(残りは自由に使うことも可能)

・お金を一つにしたうえで、それぞれに小遣い制を採用

・お金を一つにしたうえで、どちらかが管理をする(相手に渡すお小遣いも含む)__

財布を一緒にするかどうかはケース・バイ・ケース! 自分たちに合ったやり方で

財布を分ける場合と一緒にする場合、それぞれにメリットやデメリットがあります。また、どのような形を選ぶのが正解かは一概にはいえません。いろいろな家庭の状況や考え方があるので、ケース・バイ・ケースといえるでしょう。ただし、夫婦のどちらかが不満を感じるやり方では長続きはしません。そうならないためには、お互いが対等な立場で、腹を割って話し合える雰囲気をつくりましょう。

出典

保険マンモス株式会社 結婚後のお金の管理に関するアンケート調査

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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