今シーズンのハタハタ漁を総括 漁獲量は禁漁明け最低 上向く要因見当たらず次のシーズンも厳しい見通し

今シーズンのハタハタ漁を総括する、資源対策協議会が開かれました。今シーズンの水揚げは1995年の禁漁明け以降で最も少なくなったことに加え、漁獲量が上向く要因は見当たらず次のシーズンも厳しい見通しであることが報告されました。

ハタハタ資源対策協議会は、県内の各漁協の関係者や、県水産振興センターの職員などおよそ20人が出席しました。

県水産振興センター 藤原剛研究員

「おそらく109トンいったとしてもプラス1トン程度で6月までを終えるのかなとという所で見込んでおります。平成7年の一番上の143トンを下回り確定ではありませんが、最低となる見込みかなと考えております。」

県水産振興センターによりますとハタハタの、今シーズン=去年9月から今年1月までの漁獲量は109トンで記録的な不漁とされていた昨シーズン(176トン)を大幅に下回りました。

資源保護のための禁漁期間を設けた1995年以降で最低となっています。

内訳は、9月から6月まで続く沖合の底引き網漁が16トン。

沿岸の季節ハタハタ漁は93トンでした。

地域の偏りも大きく、八峰町から男鹿半島の北部までは一定の水揚げがあったものの男鹿半島の南側からにかほ市までのエリアは漁獲がほとんどありませんでした。

また県の船による調査では、去年は0歳魚がとれず、1歳魚も非常に少なかったことが報告されました。

数十年単位の漁獲量の周期の低迷期であることに加え、12月の海水温が高くなり、産卵しない、あるいは稚魚が生き残れない状態が続いていると分析しています。

おととしや去年もふ化した稚魚が少なく次のシーズンの漁獲量も低水準になると見込まれています

出席者からは「今シーズンハタハタが獲れたエリアに卵を集中的に放流してはどうか」といった意見もあがりました。

県水産振興センターは、船による調査などを続けるとともに、隣県などとも協力してハタハタの資源量の確保に取り組んでいくことにしています。

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