旬の「水菜」スーパーで買うときにおいしいものを見分けるコツとは?

水菜は漬けものや鍋もので食べられていた野菜でしたが、最近ではサラダで楽しむ機会も増えてきました。

今回は、おいしい水菜の見分けかたを、野菜ソムリエプロで管理栄養士の小島香住さんに教えてもらいました。

水菜の旬は冬〜早春

水菜は周年出回りますが、本来の旬は冬〜早春。特に3月〜4月にかけての出荷が増えます。

もともとは京都を中心に、漬けもの向けに栽培されていた京野菜です。

少し前までは、家庭では鍋に入れる食べかたが主流でしたが、歯切れのよさを活かしてサラダとして生で食べる習慣が定着し、消費量が上がりました。

少しピリッとする特有の風味が、肉や魚の臭み消しになるとして、洋食やエスニック料理との相性もよく、海外でも使われることがあります。

スーパーに並ぶ水菜を選ぶときには、株の太さなどもチェックするのがポイントです。

おいしい水菜の見分けかた

茎が白くまっすぐ伸びている

細くて繊細な茎は、鮮度を見分けるのに分かりやすい部分。

鮮度が落ちてくると、色がうすくなったり透明がかってきたりするので、しっかり白さを保っているものを選びましょう。

また折れている部分があると、そこから傷み始めてしまうため、折れのないものを選ぶのもポイント。

葉の色とのコントラストがはっきりしているものがおすすめです。

株が太くずっしりしているもの

漬け菜として栽培されていた水菜は、本来は1株4kgほどにまで成長するとても大株な野菜です。サラダとして生で食べられるようになってから、扱いやすい小さい株で流通することが多くなりました。

土壌栽培されているものは、株がどっしりと太くずっしり重量感のあるものを選びましょう。

水耕栽培の水菜は、株が小さめのものがおすすめです。大きくなっているものは、硬くなっていたり、雑味が出ていたりする可能性があります。

葉脈がくっきりしている

葉脈とは、葉についている白い筋のようなもの。葉の隅々まで養分を届ける血管のような役割をしています。

この葉脈がくっきりしているものは、養分が全体に行き渡っていておいしく育った証。また、収穫からの時間が経っていない目安にもなります。

袋の中に水滴がついているものはNG

袋入りで売られていることが多い水菜。よく見ると、中に水滴がついていることがあります。

これは、水菜の水分が出て袋の内側についている状態。つまり、収穫から時間が経っているということです。

水菜から水分が抜けてしまうと、しんなりして食感が悪くなりますし、栄養価も抜けてしまっているので、水滴がついているものは避けるのがベターです。

水菜そのものだけでなく、袋の状態もチェックするのを忘れないようにしましょう。

旬の水菜をおいしく味わおう

水菜はビタミンCが豊富な野菜。ビタミンCは水溶性なので、茹でたり塩もみして水分を出したりすると、流出してしまいます。

茹で汁も一緒に食べる鍋ものや、加熱しないサラダはビタミンCを効率よく摂取する点でもおすすめの食べかた。あたたかくなってくる時季には、シャキシャキ食感を楽しむサラダもさわやかでおいしいですよ。

旬のおいしさを、存分に味わってくださいね。

■執筆/小島香住さん…野菜や果物の専門的な知識をもち発信する野菜ソムリエプロ。管理栄養士としての意識も活かし、野菜・果物をおいしく食べてキレイに健康に過ごすための情報を発信している。Instagramは「@kasumiii.mm」。

編集/サンキュ!編集部

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