「彼はソフトじゃない。最高の競争相手だ」ブッカーがウェンバンヤマを称賛!「経験豊富なベテランのよう」<DUNKSHOOT>

昨年のドラフトでサンアントニオ・スパーズに1位指名され、NBAデビューを飾ったフランスの至宝ヴィクター・ウェンバンヤマ。

スパーズは昨年11月~12月に18連敗を喫するなど、ここまでウエスタン・カンファレンス最下位の16勝56敗(勝率22.2%)に低迷。ただ、そんななかでもウェンバンヤマは攻守で奮闘し、地元ファンの希望の星となっている。

今年1月に20歳を迎えたばかりの224㎝・95㎏の規格外ビッグマンは、63試合の出場でチームトップの平均20.7点、10.4リバウンドに3.5アシスト、リーグ1位の3.4ブロックをマーク。1987年にスパーズがドラフト1位指名したレジェンドのデイビッド・ロビンソン(平均24.3点、12.0リバウンド、2.0アシスト、3.9ブロック)、97年のドラ1ティム・ダンカン(平均21.1点、11.9リバウンド、2.7アシスト、2.5ブロック)のルーキーイヤーと比べても遜色ないスタッツを残している。

そんな今季の新人王候補をフェニックス・サンズのオールスターガード、デビン・ブッカーも称賛。現地時間3月24日(日本時間25日)のスパーズ戦後に、未来のスーパースターについて次のように語った。

「彼の最も好きな部分は、マインドセットだ。彼はソフトじゃない。最高の競争相手さ。試合後に彼の様子を見ると、負けることが彼を悩ませており、それに慣れていないことがわかる。僕は彼の立ち振る舞いや、どのように自分を持っているかを見てきたけど、彼は経験豊富なベテランのように思えるね」
自身も10代でNBA入りし、キャリア2年目に弱冠20歳でエースの座を任されたブッカーは、彼の多彩なプレースタイルだけでなく、旺盛な闘争心、成熟したメンタル、NBA選手としての立ち振る舞いに感銘を受けたようだった。

そのほか、昨季MVPのジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)は「彼は素晴らしい。サイズにスキル、すべてが揃っている。もう言うことはない」と絶賛。デイミアン・リラード(ミルウォーキー・バックス)は「あのサイズで誰も見たことがないことをしている」と衝撃を受け、元NBA選手のギルバート・アリナスは、「得点以外にもゲームに影響を与えることができる。ルーキーながらエリートディフェンダーであることを証明している」と今季の最優秀守備選手に推すなど、現役・レジェンド問わず、ウェンバンヤマに対する評価は非常に高い。

NBA入り前から“レブロン・ジェームズ以来の逸材”と言われ、初年度からその名に恥じない強烈なインパクトを残している20歳の大器は、数年以内にリーグ№1プレーヤーの座に登り詰めても不思議はないだろう。

構成●ダンクシュート編集部

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