「ポテンシャルを感じる」空き店舗が出ると奪い合い⁉熱海が地価上昇率トップのワケ

静岡県内の土地の価格「地価」が公表されました。今回、トップの上昇率となったのは観光地・熱海市。背景にあるのは、商店街の出店ラッシュ。局地的な「奪い合い」が起きているようです。

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熱海駅から徒歩10分ほどの熱海銀座商店街に、2023年12月にオープンしたばかりの「熱海さとり本店」。SNS映えするお茶スイーツが楽しめると若い世代を中心に人気を集めています。この店が軒を連ねるエリアはいま、静岡県内で最も地価が上昇しています。

3月26日、国が公表した地価公示で市町別の動向を見ると、過疎地域や沿岸の地域が価格を下げる中、熱海市は大きく数字を上げるていることが分かります。

「熱海さとり本店」がある熱海市銀座町の一角は、地価が2023年に比べ、13,2%上昇し、静岡県内の中でダントツの上昇率となりました。熱海の地価上昇の背景には、「出店ラッシュ」があるのではないかと専門家は指摘します。

<木村満義不動産鑑定士>
「新型コロナウイルス感染症が5類に移行して、熱海市中心部の商業地は賑わいを取り戻している。これらの地域では、店舗の出店意欲もあり、一方でエリアも限られて供給も少ないことから地価が大きく上昇しました」

熱海銀座商店街は、空き店舗が出るとすぐに埋まってしまうほど人気ぶりです。

<熱海さとり本店 永田奈々美さん>
Q熱海のポテンシャルは?
「遠方から若者のお客様を中心にファミリー層などたくさんの方が来てくださってることにポテンシャルを感じます」

観光地として復活した熱海は、収益が見込めるため進出したいという飲食店などが多くすでに奪い合いのような状態になっているのです。静岡県内に限らず、地価は二極化が進んでいて、人口が減り続ける限りその傾向は続くことも予想されます。

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