有野課長が苦戦…クリアするまで〇〇時間かかった80年代ファミコンソフトたち「海兵隊員」「ヴァンパイアハンター」 

有野課長が苦戦した初代『魂斗羅』のリメイク作品『魂斗羅 オペレーション ガルガ』(C)Konami Digital Entertainment

2003年に放送開始された『ゲームセンターCX』は、お笑いコンビ・よゐこの有野晋哉さんが有野課長に扮し、レトロゲームに挑戦するコーナーが人気の番組です。彼が挑戦したゲームのなかでも、80年代アクションゲームのプレイ回は特に苦戦する姿が見られておすすめです。

例えば、1988年にKONAMIから発売された『魂斗羅』をプレイする2006年6月21日に放送された第5シーズン#32は80年代の高難易度ゲームの洗礼を浴びた代表的な回といえるでしょう。

ゲーム開始当初、有野課長は「たぶん持ってたと思うんですよ」と話し、「勝てんちゃうかな」と簡単にクリアできるような素振りをします。実際にゲームを始めると、アイテムでパワーアップしながら、順調に進めていき、エリア1をクリアした時には「あら簡単かも」と『魂斗羅』を舐めた態度を見せます。

しかしエリア3まで進むと、過去にプレイした記憶がなかったようでゲームオーバーを繰り返す展開となり、課長の表情から余裕さが消えていくのです。そして挑戦開始から7時間後、ついに課長はエリア7から先に進めなくなってしまいます。この膠着状態を打破するためにADの井上さんが協力プレイで手助けするも、課長の残機を奪って逆に足を引っ張る始末に。

これまでの歴代ADは課長を上手くサポートしていたことから、同作はADに課長が翻弄される珍しい回といえるでしょう。ちなみに『魂斗羅』は、最終的に課長ひとりで黙々とプレイし、挑戦開始から9時間でクリアします。

2024年2月22日に Nintendo Switch™用ソフト「ゲームセンターCX 有野の挑戦状 1+2 REPLAY(ワンツー リプレイ)」が発売©FUJI TELEVISION/GASCOIN COMPANY©Bandai Namco Entertainment Inc.

また、カプコンの『ロックマン』に挑戦した2007年5月16日第7シーズン #46の放送回では10時間を超える激闘を繰り広げます。以前に挑戦した『ロックマン2』では、12時間かけてラスボスにたどり着くもクリアできなかった苦い記憶がある課長。『ロックマン2』の悪夢からか、ステージ選択時に表示されるボスを見て「勝てそうなのおれへんな」と弱気な姿勢を見せます。

そんな同話での一番の見どころは、中ボス「イエローデビル」との対戦でしょう。大きな体で分裂しながら攻撃してくるイエローデビルを倒すには、目の部分に7回攻撃を当てなければなりません。不規則な攻撃に苦戦した課長は、3時間半をかけて69回目の対戦でようやく撃破。

この結果に視聴者からはSNS上で「何時間かかっても倒した有野課長はすごい」「自分だったらこの時間でもクリアできないと思う」と、課長を称える声があがっていました。

その後も苦戦をしながら、最後のボスにたどり着いた有野課長は、挑戦開始から14時間でゲームをクリア。課長は見事『ロックマン』の雪辱を果たし、安堵の表情を浮かべるのでした。

その他、1989年に発売されたKONAMIの悪魔城ドラキュラシリーズ『悪魔城伝説』に挑戦した2006年11月15日の第6シーズン#38も苦戦を強いられる回です。同話で課長は、鞭使いのヴァンパイア・ハンター「ラルフ・C・ベルモンド」を操作して、全10ステージのクリアを目指します。

高難度ゲームとして有名な『悪魔城伝説』だけに、課長は何度もゲームオーバーになってしまいます。なんとか第7ステージにたどり着くも、このステージだけで8時間が経過。見かねた番組スタッフから最終ステージのパスワードを受け取り、最後のボス撃破を目指すことになります。

ボス前のステージで苦戦しつつも、なんとか最後のボスにたどり着きます。そこから1回倒しても復活する最後のボスを見事撃破。しかし、そこからさらに復活したボスの前に「もう勝てないっすわ」と、課長はギブアップするのでした。ギブアップする課長を見ると残念に思ってしまう筆者ですが、さすがにこの時ばかりは、あまりにも理不尽なボスの復活に思わず同情した記憶があります。

有野課長が挑んだ3本のゲームは、それぞれシリーズ作がいくつも発表されています。課長が挑んだゲームだけでなく、他のシリーズ作やリメイク版などもプレイしてみると、技術の進歩を感じられて面白いかもしれません。

(海川 まこと/漫画収集家)

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