神秘的な光景が広がる「地獄めぐり」に温泉グルメ!大分県鉄輪温泉(別府温泉郷)の魅力

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別府温泉郷の魅力と「地獄めぐり」

源泉数と湧出量、日本一を誇る別府温泉郷。多くの温泉地があり「おんせん県」と呼ばれる大分県のなかでも、ひときわ大きな存在感を放っています。別府温泉郷には、風情ある街並みや伝統的な蒸し湯などを楽しめる「鉄輪(かんなわ)温泉」や、アクセスが良く多くのホテルなどが立ち並ぶ「別府温泉」など「別府八湯」と呼ばれる8つのエリアに分かれ、様々な泉質や景観、温泉を活かした料理や観光を楽しむことができるのです。今回は、別府観光では欠かせない「地獄めぐり」についてご紹介していきます。

1. まずは別府駅の「WONDER COMPASS」で情報収集!

地獄めぐりのスタートは別府駅。ここからバスかタクシー、レンタカーなどで「地獄」と呼ばれるスポットへ出発します。

駅前には、別府を一大観光地にした油屋熊八(あぶらや くまはち)の像があり、彼がモットーにしていた「旅人をねんごろにせよ」という聖書からの引用も台の部分に刻まれています。駅前には、手をあたためる手湯も。実際に手を浸してみると…若干熱めではあるものの、ホッとリラックスできました。さすがは「おんせん県」大分ですね!

別府駅で立ち寄りたいのが、東口から徒歩1分ほどの場所にある「WANDER COMPASS BEPPU(ワンダーコンパス別府)」。交流型の観光案内所で、外貨両替やバスツアーのチケット販売、手荷物預かりなどのサービスに加えて、フレンドリーなスタッフが英語で別府の魅力を教えてくれます。

2. 自然が生み出した神秘的な光景!「地獄めぐり」

100度を超える、温泉の源泉をまわる「地獄めぐり」。1000年以上前から、噴気や熱泥、熱湯などが噴出していた別府。人が近づけないその様子や危険さから、それぞれのスポットが「地獄」と呼ばれるようになったのだとか。地獄は全部で7つあり(「海地獄」「血の池地獄」「竜巻地獄」「白池地獄」「鬼石坊主地獄」「鬼山地獄」「かまど地獄」)、一日かけて巡ることもできますが、気になるところに集中して回る人も多いです。今回は、ぜひ訪れたい3つの地獄をご紹介します。

①コバルトブルーの熱湯が湧き上がる「海地獄」

別府駅から車で10分程の場所にある「海地獄(うみじごく)」につきました。国指定名勝でもある海地獄の入場料金は450円、7つの地獄すべてを回るなら2200円の共通券がお得です。

地獄のなかで最も大きく、鮮やかなコバルトブルーの水面からは煙が絶えず立ち上っている海地獄。周りにはカラフルな花が咲き、地獄というよりは天国のようなとても神秘的な光景に見えます。

②鬼のいびきが響く「鬼石坊主地獄」

お次は、すぐ隣にある「鬼石坊主地獄(おにいしぼうずじごく)」へ。灰色の熱泥が地面から湧き上がる様子が坊主頭にそっくりで、こんな名前がついたのだとか。地獄の中には、「鬼の高鼾(たかいびき)」と呼ばれる、約100℃の間欠泉が轟音とともに吹き上がる場所もあります。

③いろいろな地獄を一箇所で体感!「かまど地獄」

地獄の1~6丁目と名前がついた様々な湯の池がある「かまど地獄」。こんな近距離に、オレンジ、コバルトブルー、鬼石坊主地獄のような熱泥など、様々な光景が広がっているのはとっても不思議ですね。また、煙を使った実験や、飲泉、足湯スポットなど、様々な角度から地獄を楽しめるところもかまど地獄の魅力です。

時間があれば「醤油プリン」や「ピータン卵」もいただきたい

温泉グルメも充実している、かまど地獄。名物の「温泉ピータン(地獄蒸したまご)」やオリジナル「醤油ぷりん」「抹茶ぷりん」はぜひとも食べていただきたい一品です。

「温泉ピータン」は、白い殻を割ると、中からはピータンのような色をした温泉卵が。ほのかに香る温泉の硫黄っぽい香りとスモーキーな味わいが美味しく、クセになる味わいです。この卵に合わせるために開発されたという「かまど地獄限定 ゆずこしょう醤油」もゆずの爽やかな香りと、唐辛子の辛味が絶妙なので、ぜひ合わせて購入してみてください。ほんのり醤油をきかせたという醤油プリンは、まるでチーズケーキのような濃厚さ。抹茶味も、苦味の効いたカラメルと、濃い抹茶の組み合わせが最高でした。

3. 「蒸士茶楼」で地獄蒸しと養生食を楽しむ

地獄めぐりとあわせて楽しみたいのが、「地獄蒸し」と呼ばれるグルメです。地獄蒸しとは、地熱エネルギーの温泉噴気を利用した別府の伝統料理。さまざまなレストランや、ホテルに蒸し場が併設されているところもありますが、今回おすすめしたいのが、「蒸士茶楼(むしちゃろう)」というお店です。

大分の言葉で「蒸してやろう」という意味の店名で、元別府湾ロイヤルホテル料理長で、中国料理歴40年の前田進一郎シェフが腕を振るう料理は、どれも目にも美しく健康的、50℃洗いと低温スチームによる調理法や薬膳の知識が活かされた料理は、これまでにない食体験を楽しめます。

ランチメニューは「Aコース(10品・4,300円)」「Bコース(8品・3,000円)」「蒸乃匠(むしのたくみ)・スペシャルコース(5,300円)」の3種類。事前の予約がおすすめです。

4. 「別府鉄輪 地獄温泉ミュージアム」で温泉の成り立ちと恵みを学ぶ

2022年12月にオープンした「別府鉄輪 地獄温泉ミュージアム」もぜひ立ち寄りたいスポット。ここでは、50年という年月をかけて雨水が温泉になる仕組みを参加者が「温泉になる旅」として体験できます。(30〜40分程のプログラムが10分おきに繰り返される)

「1. 空からの贈り物」「2. 50年もの地中の旅」「3. 人や文化との出会い」「4. 今、そして未来へ」という4つのシーンを映像や探索、スタンプ集めなどを通して楽しめ、途中にはちょっとしたサプライズも。どのシーンの部屋も美しく、ドキドキ、ワクワクしながら温泉についての理解を深められました。

1階の「50カフェ」には可愛い温泉グッズや、丁寧に淹れたコーヒー、軽食も。モクモク立ち上る湯けむりを眺めながら休憩もできますよ。

別府温泉へのアクセス情報

東京から飛行機で行く場合

羽田空港(JAL、ANA、ソラシドエア)、成田空港(ジェットスター)から2時間ほどで、大分空港へ。そこから「大分空港アクセスバス」で50分程で別府駅に着きます。

東京から新幹線や電車で行く場合

東京駅から新幹線で小倉駅へ(4時間45分)。そこから特急電車で別府駅まで1時間25分ほどで到着します。

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