【香港】2月の輸出0.8%減、5カ月ぶりマイナス[経済]

香港政府統計処は26日、香港の2月の輸出額が前年同月比0.8%減の2,840億5,200万HKドル(約5兆4,900億円)だったと発表した。5カ月ぶりにマイナスに転じた。昨年は1月だった春節(旧正月)が2月にあった影響で中国本土を中心に数字が落ち込んだ。ただ、春節時期のずれに伴う影響が相殺される1~2月の累計ではプラスを保った。

最大の輸出先である本土向けが0.6%減の1,542億4,600万HKドルと振るわなかった。国・地域別2位の米国は11.8%増の196億4,600万HKドル、3位のインドは17.9%増の124億7,300万HKドルとプラスを維持。4位の台湾は20.3%減の82億5,000万HKドル、日本は8位で11.1%減の58億6,300万HKドルだった。

2月の輸入額は全体で1.8%減の3,257億300万HKドルだった。輸出と同様、5カ月ぶりのマイナスに沈んだ。

最大の出荷元である本土からが10.0%減の1,239億5,000万HKドルと2桁減となり、全体の足を引っ張った。2位の台湾からは8.4%減の309億500万HKドルだった。一方、3位のシンガポールは27.8%増の272億8,800万HKドル、4位の韓国は87.6%増の228億6,500万HKドルと大きく伸びた。日本は2.5%増の184億9,800万HKドルで6位だった。

2月の貿易収支は416億5,100万HKドルの赤字となった。

1~2月の累計では輸出額が前年同期比16.6%増の6,724億4,900万HKドル、輸入額が9.7%増の7,105億4,700万HKドル。貿易収支は380億9,900万HKドルの赤字となった。

政府報道官は今後の見通しについて、世界経済の成長鈍化と地政学的緊張が短期的に香港の輸出を抑制するものの、近く緩和するとみられる世界の金融情勢が下支えとなると予測。引き続き状況に留意していくとした。

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