【シンガポール】クラウドクレジット、現地社と投資機会提供[金融]

クラウドクレジットは、シンガポールのへリキャップと東南アジアの投資機会を日本人投資家に提供することで合意した(へリキャップ提供)

貸し付け型クラウドファンディングなどを手がけるクラウドクレジット(東京都中央区)は、シンガポールのフィンテック(ITを活用した金融サービス)大手へリキャップ(Helicap)と東南アジアでの投資機会を日本人投資家に提供することで合意した。

クラウドクレジットの本社で今月交わした基本合意書に基づき、両社は日本の投資家に東南アジア企業への投資機会を提供する。域内の金融包摂の促進に寄与することも目指す。へリキャップが日本企業と基本合意書を締結するのは初となる。

クラウドクレジットは日本の投資家とへリキャップをつなぎ、へリキャップは東南アジアの有望企業を日本の投資家に紹介する。両社は5,000万米ドル(約75億7,000万円)の新たな投資機会の創出を見込んでいる。

クラウドクレジットは2013年設立。日本の投資家に世界中の企業への融資機会を提供している。日本のクラウドファンディングのプラットフォームで集めた資金をノンバンク事業者やマイクロファイナンス事業者、再生可能エネルギー事業者などに融資してきた実績がある。親会社はフィンテック企業バンカーズ・ホールディング(東京都中央区)だ。

へリキャップは18年設立。独自の与信審査システムや高度な融資スキームを構築し、適格投資家や機関投資家に東南アジアでの投資機会を提供している。20年にはクレジットカード大手クレディセゾンの投資事業子会社などからシリーズAラウンド(事業の初期段階となる資金調達)で1,000万米ドルを調達した。シンガポールの金融サービス大手フィリップキャピタルなどからも運営支援を受けている。

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