ゲストハウス跡地活用を 中尾ミエさん提案

所有する古民家の敷地の提供を申し出る中尾さん(右)=輪島市役所

 歌手・俳優の中尾ミエさんは26日、輪島市役所に坂口茂市長を訪ね、同市河井町に所有する古民家を取り壊し、約80坪の敷地を市に提供することを申し出た。ゲストハウスとして活用しようと考えていたが、激しい揺れで建物が全壊した。恒久的な住まいにできる「ふるさと回帰型」の仮設住宅の建設場所として利用してもらう。

 地震後初めて輪島を訪れたという中尾さんは「スピード感を持って一日も早い復興を願っている。今後も、微力ながら協力していきたい」と話した。

 約5年前に福祉・交流施設「輪島カブーレ」を訪れた際、多様な施設が徒歩圏内に点在していることに魅力を感じ、付近で空き家となっていた古民家を買い取り、リノベーションした。

 ゲストハウスとして今年4月から開放し、東京との2拠点生活を思い描いていた時に地震があった。今後、建物を取り壊し、市外のみなし仮設住宅などに入居する被災者がふるさとに戻ってこられるよう、土地を活用してほしいとしている。

 2月に東京でのライブで募った義援金も坂口市長に手渡した。

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