NTTコミュニケーションズ/BIMデータのXR空間投影サービス開始

NTTコミュニケーションズは28日、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、MR(複合現実)といったXR(クロスリアリティー)技術を活用したサービスを始める。3DCADやBIMデータをXR空間に3Dモデルとして投影し、会議の参加者それぞれが自由な視点で確認できる。熟練者でなくても明確な意思疎通が可能だ。3D設計プロセスや保守作業などのトレーニング、顧客への提案活動などさまざまな場面でのリモート協働を実現する。
新サービス「NTT XR Collaboration」は、保有する3DCADやBIMデータを読み込むだけでXR会議空間に投影。現場で実際に利用されている多様な3Dデータフォーマットに対応し、簡単にXR空間上に表示できる。
複数人で同じモデルを確認しながらオンラインで会議・協働作業を行える。ヘッドマウントディスプレー(HMD)やウェブブラウザーなどのツールを選ばずに手軽にXR会議空間に接続可能。3D部品の取り外しやモデル断面の確認、特定箇所のマーキング、寸法計測など、多種多様な機能があり、参加者の操作をリアルタイムかつ相互に反映する。
図面やイメージ画像ではなく、XR空間に実寸大モデルが3D表示されることで直観的にイメージを伝えられる。プロトタイピングやモックアップの作成が、3DCADやBIMデータを基にXR空間で完結できるため、設計サイクルの高速化が図れる。モデルを実寸大で投影することで設計初期に組み立て性やメンテナンス性といった観点を検証でき、設計業務の最適化も実現する。

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