頭蓋骨から復元 "実は男の子"と話題の弥生人の顔も展示 「青谷かみじち史跡公園」オープン

青谷上寺地遺跡が発見された鳥取県鳥取市青谷町に、弥生時代の自然や暮らしを体感できる施設「青谷かみじち史跡公園」の展示施設などがオープンしました。
展示施設の愛称は「YAYOINE(やよいーね)」。遺跡で出土した頭蓋骨から復元された弥生人の顔も展示されています。

24日、「青谷かみじち史跡公園」のオープニングセレモニーが行われ、この公園の展示施設の愛称は「YAYOINE」となりました。

弥生時代の「弥生」と米作りの「稲」、それに「イイネ」などを組み合わせた名前で、801の応募の中から福岡県の本田智芳さんの案が選ばれました。

青谷かみじち史跡公園は、13ヘクタールの広大な敷地に、弥生時代の景観を再現する広場や展示施設などを鳥取県が整備しました。

話題を集めた青谷弥生人のそっくりさんたちも駆け付け、オープンに花を添えました。

遥か2000年昔の弥生時代に人々の営みがあったことを示す「青谷上寺地遺跡」。

その地が再び賑わうことになります。

鳥取県 平井伸治 知事
「新しいYAYOINE。ぜひ皆様にルーツを探しに来たり、勉強もいいですし、素晴らしい美術品、古代の重要文化財、これも展示してますし、楽しいことがいっぱいあります。ここに来てもらうと皆さん大満足です、ヤー、ヨイネー(やあ、良いね)」

青谷上寺朗に続いて復元された男の子の像も初めて展示されました。

頭蓋骨の特徴から女性だと思って復元を始めたところ、実は若い男性だとわかり話題になった顔で、そっくりさんたちも興味津々、「弥生の美少年」かも知れません。

見学者
「知り合いに似た人いるんでちょっとビックリしてるのと、写真撮って見せてあげようと思っています」

弥生時代に海を渡る交易があったことを物語る木彫りの船や、必要な道具を作る様子など、ガイダンス棟では弥生の暮らしの様子が学べます。

重要文化財棟は、さながら弥生の美術館。

赤い三角の文様で飾られた土器や、飾り耳など装飾性の高い木製の器が展示されています。

2000年経った今も、緑が鮮やかな勾玉やガラスの玉。

生きるのに精一杯というわけでなく、祈りを捧げたり、優雅で美しい姿を見せたり、そんな営みを出土品は語ります。

弥生の昔に思いを馳せるYAYOINE、青谷かみじち史跡公園は、午前9時から午後5時までが開園時間で、毎月第4月曜日が休園日です。

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