「僕の心のヤバイやつ」堀江瞬インタビュー

「山田のために何かしたいという市川の気持ちがより強くなって、たまに立場が逆転して、そこで戸惑ったりしている山田もかわいかったりします」

桜井のりおによる大人気青春初恋ラブコメマンガ「僕の心のヤバイやつ」。「このマンガがすごい!オトコ編」に2年連続ランクイン、「次にくるマンガ大賞 2020 Web マンガ部門」では1位を獲得するなど、大きな人気と注目を集めていたこの原作をアニメ化し、23年4月から放送された第1期は大きな反響を集め、今年1月からは第2期が放送されている。

重度の中二病で、いわゆる陰キャと呼ばれている市川(堀江瞬)と、雑誌でモデルの仕事もこなし、スタイル抜群で学校中の人気者でもある山田(羊宮妃那)が出会い、お互いの足りないものを補い合って、少しずつ、相手に対する思いを育んでいく――。その初恋の描写は、とてもきれいで、そしてリアルだ。第2期でも、バレンタインや進級、体育祭、修学旅行と、2人の気持ちを確かめ育んでいくイベントが続いている。今回は、第1期に続き、第2期でも市川を演じている堀江に、TVアニメ「僕の心のヤバイやつ」(以下「僕ヤバ」)を語ってもらった。

――コミックスから大人気だった作品ですが、アニメになって感じた印象の違いというのは、どんなところにありましたか?

「やっぱり身近さは、アニメになってより実感しました。アニメの作り自体もすごく繊細で、僕たち声優陣も盛り過ぎないお芝居というか、本当に自然な会話を楽しむお芝居をしてきたんです。これは第1期の時に特に感じたことで、例えば他のラブコメ作品とかを見ていると、テンポが良くて、カット割も多い印象があるんですけど、この作品はそういう感じではなかったんです」

――そうなると、芝居面でも変化があるのですか?

「例えば、カット割が多くテンポが速いと、心情にある程度うそを乗せて、短いテンポの中でもそのキャラクターの気持ちが伝わるような演技をする必要があるんです。それによってテンポが良くなり、それが結果、爽快感や見やすさになっていくので、それはそれで素晴らしいんですけど、『僕ヤバ』の場合は、カットにうそがないから、すごく心情を優先したお芝居ができるんです。心情を乗せることによって、より人間らしい、日常に息づく呼吸感をそのまま乗せられているような気がしたので、きっと視聴者の皆さんにも、身近に感じてもらえたのではないかと思うし、アニメを見ているんだけど、友達の会話を聞いているみたいな、そんな親近感を覚えてくれたのではないかと思っているんです。だから、それがアニメの良さであり面白さなのかなって思います」

――ゆったりと物語が流れる中で、“相手が自分のことを好きなのかな?”とか、“ここまで言っちゃったら伝わるかなとかの、好き合っているんだけど、まだ探り合っているみたいなところに、かなりリアリティーがあるなと思います。ちょっと懐かしい記憶がよみがえってくるような。

「あら? そんな経験があるんですか? 甘酸っぱいですね。僕はなかったですけども(笑)」

――山田のような美少女に好かれるのはレアだと思いますけど、小・中学生くらいだと女性のほうが積極的で、進んでいる感じとか、そうだったよなって思ったんです。

「僕は何度か桜井先生とお会いして、お話もさせていただいているんですけど、物静かで寡黙な方で、市川みたいな雰囲気がある先生なんです。その先生が、こういう中学生ならではのモゾモゾとした恥ずかしさとかを、取りこぼすことなくすくってこられたんだなって思うと、すごく不思議な感じがしたし、あらためて、素晴らしいなって思います」

――第2期になってからは、市川もだいぶ変化していますね。

「第1期の頃から市川と山田は同じ時間を積み重ねてきたことで、市川も人を思う気持ちだったり、好きな子のために何かをしてあげたい気持ちが芽生えてきている感じがするんです。それは彼にとって意識はしていないことだけど、大きな変化なのかなって思っています」

――最初の頃に感じた、ヤバイ要素って、第2期ではすっかりなくなりましたからね。

「確かに。明らかに“人”になっていますよね(笑)」

――それこそ、最初は中二病で「殺人大百科」や「解剖図」を愛読している、ヤバイ感情を持った主人公でしたけど、山田にひかれていったことによって世界が変わって、第1期の最終話で、もうそれらの本も要らなくなって、今度は恋心というヤバイ感情が芽生えていく、という流れも最高でした。

「うんうん。そうでしたね」

――ちなみに、堀江さんの学生時代の話は伺ったことがあるのですが、市川のような子がクラスメートにいたら、仲良くなっていたと思いますか?

「どうなんだろう…。お互い干渉し合わないところでひっそりと生きていそうな感じはします。僕の学生時代を振り返ってみても、いわゆる陰キャという部類に入る子って結構いたんです。でも、陰キャ同士では話さないというか。僕が高校生の頃、お弁当システムというのがあって、中学時代は、その席のまま、机を向かい合わせてグループで食べるというのが通例だったんですけど、高校生になって、好きな人と食べていいよというシステムになったんです。で、誰も一緒にご飯を食べる人がいなくて、その時初めて、同じようにクラスで浮いている子と一緒にご飯を食べたんです。1人でご飯を食べている恥ずかしいやつだと思われないための協定を結んで、お昼だけ一緒に食べるっていう。でも、それ以外で遊んだことはないし、干渉もしなかったので、市川ともそんな関係になりそうな気がします」

――あれは、イヤなシステムでしたよね。

「その子が休んだ時とかは、美術室へ続く階段で、1人でお昼を食べていましたから。悲しい(笑)」

――共感します。では最後に、今後の見どころをお願いします。

「第1期の頃は、山田から市川へグイグイきて、それに対して市川が困ったりキョドったりするシーンが多かったんですけど、後半は、その逆のシーンもあります。山田のために何かしたいという市川の気持ちがより強くなって、たまに立場が逆転して、そこで戸惑ったりしている山田もかわいかったりします。ちょっとバランスが崩れてきた2人の関係性にも注目しながら、最後まで見守ってください」

【プロフィール】

堀江瞬(ほりえ しゅん)

5月25日、大阪府生まれ。AB型。今秋スタートのアニメ「青のミブロ」(日本テレビ系)などに出演。

【作品情報】

僕の心のヤバイやつ(終)
3月30日
テレビ朝日系
土曜 深夜1:30~2:00

陰キャの市川(堀江)と陽キャの山田(羊宮妃那)の初恋模様を描いたラブコメ漫画の人気アニメ化で、昨年放送された第1期の続きとなる第2期。お互いに好き同士だと気付いている市川と山田。甘酸っぱいシーンの応酬にドキドキが止まらない第2期の結末は!?

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取材・文/塚越淳一 撮影/コザイリサ ヘアメイク/竹内奈奈(M’s) スタイリング/青木紀一郎

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