イングランドとベルギーの強豪国対決は2-2で終了…後半ATにベリンガムが劇的同点弾をマーク

国際親善試合が26日に行われ、イングランド代表とベルギー代表が対戦した。

今年6月に開催されるEURO2024の優勝候補同士が激突する。大会初制覇を目指すイングランド代表は、予選グループGを6勝2分の無敗で首位突破。しかし、FIFAワールドカップカタール2022でフランス代表に敗れて以降、負けなしで迎えた23日のブラジル代表戦では、試合終盤に17歳のFWエンドリッキから代表初ゴールを決められ、0-1で敗れている。

対するベルギー代表は、EURO2024予選で6勝2分を記録し、イングランド代表と同様にグループFを無敗の首位で突破。カタールW杯では屈辱のグループステージ敗退を喫した同国代表だったが、それ以降の国際Aマッチでは圧倒的な力を見せつけながら負けなしをキープしている。23日に行われたアイルランド代表との一戦では、攻撃陣が不発に終わり0-0のスコアレスドロー。イングランド代表から勝利を収め、白星で今回の代表ウィークを締めくくりたいところだ。

試合は、開始早々の10分にアクシデントが発生。イングランド代表のセンターバックとして先発したジョン・ストーンズが左足首を痛めて負傷交代。ケガ人が続出する同国代表だが、序盤から苦しい展開を強いられることとなった。

すると、直後の11分にアウェイのベルギー代表がスコアを動かす。味方のバックパスを受けたイングランド代表GKジョーダン・ピックフォードがロングボールを選択。中盤でアマドゥ・オナナがカットすると、ワンタッチでのパスからユーリ・ティーレマンスがボックス手前で左足を振り抜き、走りながらゴールに戻ったGKの逆をついてネットを揺らした。

リードを許したイングランド代表だったが、15分にスルーパスから相手の背後に抜け出したイヴァン・トニーが、ペナルティエリア内で相手に倒されPKを獲得。そのまま自身がキッカーを務め、確実に決め切りゲームを振り出しに戻した。トニーにとっては代表初ゴールとなっている。

勢いに乗るイングランド代表は、26分に右サイドでコーナーキックを獲得。フィル・フォーデンがボールを蹴り込むと、ファーサイドにポジションを取っていたルイス・ダンクが頭で折り返し、ゴール前で待ち受けていたジャロッド・ボーウェンがヘディングで押し込む。しかし、逆転かと思われた場面だったが、ボーウェンがオフサイドラインを越えていたため、得点は取り消しとなった。

そんななか、36分に再びベルギー代表が先行する。自陣深くでボールを奪った流れからカウンターを仕掛け、ティーレマンスが前線のロメル・ルカクにロングボールを供給。ダンクとのコンタクトを制してボールをキープすると、左足のアウトサイドで送られた芸術的なクロスを、走り込んできたティーレマンスがヘディングで押し込み、ベルギー代表が再度リードを奪った。

迎えた後半は、前半同様にボールを支配するイングランド代表とカウンターを狙うベルギー代表の構図に。66分には、中盤でボールを引き出したフォーデンがドリブルで中央を突破。ボックス内に侵入すると、DFと交錯して生まれたこぼれ球をジュード・ベリンガムが回収し、深い位置まで運んで柔らかいクロスを蹴り入れる。駆け上がってきたコビー・メイヌーがトニーのトラップをスイッチし、角度の小さいエリアから右足でゴールを狙ったものの、シュートはGKマッツ・セルスの右足に防がれた。

このまま終了かと思われた後半アディショナルタイム、ベリンガムが大仕事をやってのける。リードされているイングランド代表がパワープレーを敢行し、ベルギー代表のペナルティエリア内で空中戦が連続すると、オリー・ワトキンスがライン際で残したボールを、ジェームズ・マディソンがベリンガムに繋ぐ。マイナスの位置でフリーとなっていたベリンガムが、DFの股下を通す冷静なシュートを流し込み、値千金の同点弾をマーク。注目の強豪国対決は2-2のドローとなった。

今後イングランド代表は6月3日にボスニア・ヘルツェゴビナ代表と、ベルギー代表は6月5日にモンテネグロ代表と対戦する。

【スコア】
イングランド代表 2-2 ベルギー代表

【得点者】
0-1 11分 ユーリ・ティーレマンス(ベルギー代表)
1-1 17分 イヴァン・トニー(PK/イングランド代表)
1-2 36分 ユーリ・ティーレマンス(ベルギー代表)
2-2 90+5分 ジュード・ベリンガム(イングランド代表)

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