佐賀県で今秋開かれる全国障害者スポーツ大会(全障スポ)をリハーサル大会から盛り上げようと、障害者スポーツのPRイベントが23日、佐賀市の佐賀駅前交流広場であった。選手らのトークセッションや競技体験コーナーがあり、本大会出場を懸けて4月28日から始まるリハーサル大会への来場を呼びかけた。
フライングディスク、ボッチャ、バレーボール(聴覚)など7競技の選手らが、競技を始めたきっかけや魅力を紹介した。フライングディスクで出場を目指す香月翔向(とうが)選手(20)・駿冴(しゅんご)選手(18)の兄弟は、正確性を競う「アキュラシー」と飛距離を争う「ディスタンス」の種目の違いなどを説明。「目標は1位。応援してもらいたい」と話した。
ボッチャの陣内敦子選手(52)と、投球を補助する勾配具「ランプ」を操作する妹の英子さん(50)は、実演で競技の奥深さを伝えた。敦子選手が「私みたいに障害が重度でもできるし、最後まで勝敗が分からないのが魅力」と解説し、英子さんは「最初は姉のサポートという意識だったが、ランプオペレーターも選手として扱われると知り励みになっている」と語った。
フライングディスク、ボッチャ、陸上競技(スラローム、レーサー)、ソフトボールの体験もあり、家族連れらが楽しんだ。通過するポールの色によって車いすの前進と後進を切り替えるスラロームに挑んだ山口みはるさん(19)=小城市=は「バックでポールを1周するのは難しかった。選手たちのすごさが分かる」と声を弾ませた。
リハーサル大会は、個人7競技が県代表選手選考会を、団体7競技は九州ブロック地区予選会を兼ね、4月28日と6月8.9日の3日間、県内各地で開かれる。(志垣直哉)