古刹彩る「森の妖精」、白くかれんに 牧野富太郎が愛したバイカオウレン 丹波篠山・松隣寺で見頃

牧野富太郎が愛した早春の花、バイカオウレン=松隣寺

 NHK朝の連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルとなった植物学者・牧野富太郎が生涯愛した花として知られるバイカオウレンが、兵庫県丹波篠山市本郷の古刹(こさつ)・松隣寺の境内をかれんに彩っている。「森の妖精」とも呼ばれる早春に咲く白い花で、訪れた写真愛好家らが真剣な表情でレンズを向けていた。

 バイカオウレンは梅の花に似たキンポウゲ科の多年草。直径1.5センチほどの小さな花を咲かせ、同寺は市内最大級の群生地として知られる。同寺によると昨年の「らんまん」放映後、問い合わせが急増。今年は、例年より少し早めの3月中旬に境内の斜面で開花した。

 同寺には「しゃくなげ寺」の異名もあり、4月半ばごろには、シャクナゲの花々が境内に咲き誇る。松隣寺TEL079.592.0145 (堀井正純)

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