欧州製薬大手ノボ・ノルディスク、中国で40億元追加出資

欧州製薬大手ノボ・ノルディスク、中国で40億元追加出資

19日、ノボ・ノルディスク天津工場の無菌製剤製造ライン拡張プロジェクトの定礎式。(天津=新華社配信)

 【新華社天津3月27日】デンマーク製薬大手のノボ・ノルディスクはこのほど、中国天津市に構える世界戦略生産拠点に約40億元(1元=約21円)を追加出資すると発表した。資金は無菌製剤製造ラインの拡張に用いられ、同日に定礎式も開いた。

 今回建設される製造ラインは世界トップレベルのアイソレーター技術を採用し、製剤製造の無菌環境をより高いレベルで保障する。

 コーポレート部門バイス・プレジデントで天津工場総裁を務めるラース・アーノルドセン氏は、拡張によって生産能力を一段と高め、より多くの新薬の現地生産を支え、患者に高品質の医薬品を提供していく考えを示した。

 同社の中国現地法人は今年、設立30周年を迎える。天津工場は30年前に建設を始め、中国進出の第一歩を踏み出した。2023年第1四半期(1~3月)には11億8千万元を投じて完成品工場の拡張プロジェクトを立ち上げ、注射剤「フレックスペン」生産ラインを導入。その1年後、再び大規模な追加出資を行うと発表した。

 周霞萍(しゅう・かへい)シニアバイスプレジデント兼大中華圏総裁は「天津はわれわれの中国での発展の出発地だ。引き続きイノベーションを推し進め、協力を深め、医薬品の現地生産を加速させ、さらに多くの患者にサービスを届けることで、中国の健康増進戦略『健康中国2030』の計画綱要で示された目標の実現に貢献していく」と語った。

 同社は1923年創業のデンマークに本部を置くバイオ医薬品の世界的大手。80カ国・地域で数万人の社員が働き、約170カ国・地域に製品とサービスを提供している。

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