米地銀5行格付け見通し、「ネガティブ」に下げ=S&P

[26日 ロイター] - 格付け会社S&Pグローバルは26日、商業用不動産(CRE)エクスポージャーを理由に米地方銀行5行の格付け見通しを引き下げた。地銀業界を巡る投資家の懸念が再燃しそうだ。

5行はファースト・コモンウェルス・ファイナンシャル、M&Tバンク、シノバス・ファイナンシャル、トラストマーク、バレー・ナショナル・バンコープ。各行のアウトルックは「安定的」から「ネガティブ」に引き下げられた。

S&Pは「CRE市場におけるストレスが、5行の資産の質とパフォーマンスを悪化させる可能性を反映している」と説明。いずれもCREローンへのエクスポージャーが格付けを付与している銀行の中で大きい方だという。

業務時間外のため、各行からは今のところコメントを得られていない。

CREへのエクスポージャーに加え、地銀セクターは高金利の中で預金のつなぎ留めコスト上昇という課題にも直面している。

26日現在、S&Pは米国の銀行9行(格付けしている銀行の18%)に対してネガティブな見通しを示している。

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