AIで800万人雇用喪失、英国 シンクタンク分析

米オープンAIのロゴと、同社開発の対話型AI「チャットGPT」の画面(AP=共同)

 【ロンドン共同】英シンクタンク、公共政策研究所は27日、生成人工知能(AI)の発展により、英国内で最大800万人分の雇用が失われる可能性があるとの報告書を発表した。今後5年間で知識労働の在り方が劇的に変わるとし、官民が連携して、既存の雇用を守る必要があると提言した。

 報告書では、企業が生成AI導入を進める過程は2段階に分けられ、現在は最初の段階にあると指摘。第2段階に進めば、59%の仕事がAIに置き換えられる恐れがあるとしている。

 事務職や秘書、顧客対応などの仕事は第1段階で雇用が減り、こうした職種に就くことが多い女性や若い世代が影響を受けるとした。低賃金の仕事もAIが代行可能との見方を示した。

 最悪の場合、約790万人の雇用が失われ、国内総生産(GDP)も増えないと分析する一方、AIとの共存がうまくいけば、雇用を減らすことなく、年間約3060億ポンド(約58兆円)の経済効果が見込めるとした。

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