ガスプロム子会社、サハリン・エナジー株の27.5%を10億ドルで取得へ

Deep Kaushik Vakil

[モスクワ 26日 ロイター] - ロシア政府は25日、同国の液化天然ガス(LNG)生産会社サハリン・エナジーの株式のうち、英石油大手シェルが保有していた27.5%をロシア国営天然ガス会社ガスプロムの子会社サハリン・プロジェクトが948億ルーブル(10億2000万ドル)で取得すると発表した。

政府は約1年前、サハリン・エナジー株の27.5%はロシア天然ガス大手ノバテクに売却するよう命じていたが、この命令を撤回した。理由は説明しなかった。

モスクワを拠点とする証券会社BSCは顧客向け資料に「買い手が変更された理由は説明されなかったが、ノバテクは法的リスクがあまりにも高いと判断されたのかもしれないとの臆測も聞かれる」と記した。

米政府は昨年11月、ロシアのウクライナ侵攻を巡り、ノバテクが主導するLNGプロジェクトを含む新たな対ロシア制裁を科した。

サハリン・エナジーの株式は50%をガスプロムが保有。残る株式は三井物産が12.5%、三菱商事が10%をそれぞれ保有している。

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