青森県民よ、世界に「トビタテ」 王林さん&宮下知事が留学応援トーク

海外で得た経験や学びについてトークを繰り広げた王林さん(左)と宮下知事=26日、青森市のリンクモア平安閣市民ホール

 文部科学省は26日、官民協働留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」を広く知ってもらい、留学の機運を高めようと、トークイベントを青森市のリンクモア平安閣市民ホールで開いた。県内外の小中高校生と保護者ら225人が参加し、留学について理解を深めた。宮下宗一郎知事とタレントの王林さんが海外での経験を語り合い、参加者に「一歩踏み出す勇気を」とエールを送った。

 イベントでは「トビタテ」の制度を利用して実際に留学した青森県出身の4人が留学で得たことを発表した。「フードバンクを広めて貧困者の犯罪を減らしたい」とのテーマでカナダに1カ月間留学した青森高校1年の大髙優花さんは、「英語が話せないと留学できないと思っている人がいるが大丈夫。現地で過ごすうちに話せるようになる。まずは飛び込んでみて」と語った。

 王林さんとの対談で宮下知事は外務省在ニューヨーク総領事館領事として勤務した経験を語り、「自分の知らない世界を知るのは楽しい。自分を見つめ直し、さらに先の自分に進むきっかけになる。ぜひ挑戦してほしい」と勧めた。王林さんは米ロサンゼルスにダンスを学びに短期間滞在したことを紹介し「自分のなまりや青森出身であることをもっと自信を持って発信しようと思うようになった」と振り返り、留学を迷っている人に対しては「経験と出会いを増やすため、勇気を出して行ってみて。駄目だったら帰ってくればいい」と背中を押した。

 青森県高校生の留学率(高校生数に対する留学生数の割合)は新型コロナ禍前の2017年で0.36%と、全国最下位。最多の福井県(2.89%)とは約8倍の差がある。

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