追悼平和祈念館長に野瀬氏 髙比良氏、31日で退任 長崎

野瀬弘志氏

 国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館(長崎市平野町)の髙比良則安館長(67)が31日で退任し、4月からの後任に同市上下水道事業管理者の野瀬弘志氏(65)が就くことが26日、分かった。
 野瀬氏は1982年、長崎市役所に入庁し、原爆被爆対策部長や企画財政部長などを歴任した。2019年3月に定年退職した後、同年7月から現職。
 祈念館は03年開館。原爆死没者の氏名や遺影の収集・登録のほか、被爆体験記の収集や執筆補助、体験記の朗読会や被爆証言講話などを行う。管理運営は厚生労働省の委託を受けた長崎平和推進協会が担っている。
 髙比良氏は同市を市民生活部長で退職後、17年4月から同協会事務局長を4年務めた。21年4月に祈念館長となり、体験記や被爆証言映像などの収集・活用を強化。長崎大核兵器廃絶研究センター(RECNA=レクナ)と連携し、被爆の実相の伝承に向けたデジタル・オンライン化事業にも取り組んだ。

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